4日の第36回東京湾カップ。
ロマンスグレーが逃げて2番手にマイブレイブ。3番手にイライジャとタツノエクスプレス。5番手にキャッスルロック。6番手にメンタイマヨ。7番手にキャッスルブレイヴ。2馬身差でフレッシュグリーン。最後尾にダーラナホースという隊列で発走後の正面を通過。向正面に入ったところでロマンスグレーのリードは2馬身くらい。マイブレイブの後ろも2馬身くらいの差が開いてタツノエクスプレスが単独の3番手に。イライジャ,キャッスルロックと続いて2馬身差でメンタイマヨ。この後ろは5馬身くらい開いてキャッスルブレイヴ。フレッシュグリーンとダーラナホースの間も2馬身くらいと縦に長くなりました。ミドルペース。
3コーナーではロマンスグレーとマイブレイブとタツノエクスプレスの3頭が抜け出し,4番手のキャッスルロックとの差は4馬身くらい。ここからマイブレイブが一杯になって脱落。優勝争いはロマンスグレーとタツノエクスプレスの2頭。直線の競り合いは長く続きましたが,外から競り落としたタツノエクスプレスが優勝。ロマンスグレーが半馬身差で2着。後方2番手から追い込んだフレッシュグリーンが2馬身半差で3着。
優勝したタツノエクスプレスは南関東重賞初制覇。このレースはクラウンカップで上位に入った馬の争いになるケースが多いのですが,今年は上位組の参戦がなかったので,どのような結果になるのかに注目していました。勝ち馬がクラウンカップの6着で,2着馬がこのレースのトライアルの勝ち馬。レースの全体のレベルというのは年によってそう大きく変動するものではありませんから,トライアルのレベルはそのあたりにあるという目途になったかと思います。安定した成績を残してはきたものの,南関東重賞では着外に終わっていた馬の優勝となりましたので,今年の東京湾カップはレース全体のレベルがさほどではなかったという評価でいいと思います。父はアジアエクスプレス。
騎乗した大井の和田譲治騎手はクラウンカップ以来の南関東重賞8勝目。第35回からの連覇となる東京湾カップ2勝目。管理している川崎の田辺陽一調教師は南関東重賞3勝目。東京湾カップは初勝利。
憐憫commiseratioが全面的に推奨されるなら,僕が定義した良心の呵責conscientiae morsusも全面的に推奨されることになる筈です。なぜなら,この場合の良心の呵責は,自身がなしたあるいは自身がなすであろう他人の害悪の観念ideaを伴った悲しみtristitiaであり,この場合も害悪を感情affectusとしていうなら悲しみにほかならないからです。この場合に憐憫と良心の呵責の相違は,その対象となっている人間の悲しみの原因causaが,憐憫の場合は自分にはなく,良心の呵責の場合は自分にあるという点だけです。なので憐憫が全面的に推奨されるのと同じ理由で,良心の呵責も全面的に推奨されることになるでしょう。
一応の注意を与えておけば,こうしたことは憐憫も良心の呵責も,その感情それ自体で評価されています。憐憫の対象とか良心の呵責の対象に対して,さらに別の感情を抱く場合があるのであって,そうした感情のことは無視しなければなりません。そもそもある対象に対して憎しみodiumを感じている人は,その対象に対して憐憫とかこの場合の良心の呵責といった感情を抱かないあるいは少なくとも抱きにくくなっています。さらに前にもいっておいたように,僕たちはある人に対して害悪いい換えれば悲しみを与えないことに良心の呵責を感じるということもあり得るのです。そうした事情を考慮に入れるなら,憐憫にせよ良心の呵責にせよ,受動感情として全面的に推奨されるということはあり得ません。ただこれらの感情は,それ自体でみた場合は,他人の悲しみが自分の悲しみと結びついた感情であり,そのゆえに悲しみを回避しまた除去しようとする現実的本性actualis essentiaを有している人間は,その他人の悲しみを除去しようとするコナトゥスconatusを有していることになるので,全面的に推奨される受動感情になるということです。
ここまでのことから理解できるように,スピノザはおそらく良心の呵責を,全面的に否定するということはありません。第三部諸感情の定義一七の感情そのものと解しても,あるいは後悔poenitentiaの類似感情と解しても,そして僕が定義したような,もっと一般的な広い意味に解したとしても,全面的にあるいは部分的に推奨されるのです。この点はスピノザとニーチェFriedrich Wilhelm Nietzscheの間で相違があると僕は考えます。
ロマンスグレーが逃げて2番手にマイブレイブ。3番手にイライジャとタツノエクスプレス。5番手にキャッスルロック。6番手にメンタイマヨ。7番手にキャッスルブレイヴ。2馬身差でフレッシュグリーン。最後尾にダーラナホースという隊列で発走後の正面を通過。向正面に入ったところでロマンスグレーのリードは2馬身くらい。マイブレイブの後ろも2馬身くらいの差が開いてタツノエクスプレスが単独の3番手に。イライジャ,キャッスルロックと続いて2馬身差でメンタイマヨ。この後ろは5馬身くらい開いてキャッスルブレイヴ。フレッシュグリーンとダーラナホースの間も2馬身くらいと縦に長くなりました。ミドルペース。
3コーナーではロマンスグレーとマイブレイブとタツノエクスプレスの3頭が抜け出し,4番手のキャッスルロックとの差は4馬身くらい。ここからマイブレイブが一杯になって脱落。優勝争いはロマンスグレーとタツノエクスプレスの2頭。直線の競り合いは長く続きましたが,外から競り落としたタツノエクスプレスが優勝。ロマンスグレーが半馬身差で2着。後方2番手から追い込んだフレッシュグリーンが2馬身半差で3着。
優勝したタツノエクスプレスは南関東重賞初制覇。このレースはクラウンカップで上位に入った馬の争いになるケースが多いのですが,今年は上位組の参戦がなかったので,どのような結果になるのかに注目していました。勝ち馬がクラウンカップの6着で,2着馬がこのレースのトライアルの勝ち馬。レースの全体のレベルというのは年によってそう大きく変動するものではありませんから,トライアルのレベルはそのあたりにあるという目途になったかと思います。安定した成績を残してはきたものの,南関東重賞では着外に終わっていた馬の優勝となりましたので,今年の東京湾カップはレース全体のレベルがさほどではなかったという評価でいいと思います。父はアジアエクスプレス。
騎乗した大井の和田譲治騎手はクラウンカップ以来の南関東重賞8勝目。第35回からの連覇となる東京湾カップ2勝目。管理している川崎の田辺陽一調教師は南関東重賞3勝目。東京湾カップは初勝利。
憐憫commiseratioが全面的に推奨されるなら,僕が定義した良心の呵責conscientiae morsusも全面的に推奨されることになる筈です。なぜなら,この場合の良心の呵責は,自身がなしたあるいは自身がなすであろう他人の害悪の観念ideaを伴った悲しみtristitiaであり,この場合も害悪を感情affectusとしていうなら悲しみにほかならないからです。この場合に憐憫と良心の呵責の相違は,その対象となっている人間の悲しみの原因causaが,憐憫の場合は自分にはなく,良心の呵責の場合は自分にあるという点だけです。なので憐憫が全面的に推奨されるのと同じ理由で,良心の呵責も全面的に推奨されることになるでしょう。
一応の注意を与えておけば,こうしたことは憐憫も良心の呵責も,その感情それ自体で評価されています。憐憫の対象とか良心の呵責の対象に対して,さらに別の感情を抱く場合があるのであって,そうした感情のことは無視しなければなりません。そもそもある対象に対して憎しみodiumを感じている人は,その対象に対して憐憫とかこの場合の良心の呵責といった感情を抱かないあるいは少なくとも抱きにくくなっています。さらに前にもいっておいたように,僕たちはある人に対して害悪いい換えれば悲しみを与えないことに良心の呵責を感じるということもあり得るのです。そうした事情を考慮に入れるなら,憐憫にせよ良心の呵責にせよ,受動感情として全面的に推奨されるということはあり得ません。ただこれらの感情は,それ自体でみた場合は,他人の悲しみが自分の悲しみと結びついた感情であり,そのゆえに悲しみを回避しまた除去しようとする現実的本性actualis essentiaを有している人間は,その他人の悲しみを除去しようとするコナトゥスconatusを有していることになるので,全面的に推奨される受動感情になるということです。
ここまでのことから理解できるように,スピノザはおそらく良心の呵責を,全面的に否定するということはありません。第三部諸感情の定義一七の感情そのものと解しても,あるいは後悔poenitentiaの類似感情と解しても,そして僕が定義したような,もっと一般的な広い意味に解したとしても,全面的にあるいは部分的に推奨されるのです。この点はスピノザとニーチェFriedrich Wilhelm Nietzscheの間で相違があると僕は考えます。