スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京中日スポーツ賞金盃&スピノザとスぺイク

2017-02-15 19:12:45 | 地方競馬
 第61回金盃
 クラージュドールは発馬直後に躓いてしまい離れた後方から。先手を奪ったのはサブノクロヒョウでストゥディウムが追い掛けていきました。この2頭は1周目の正面に入ったところで並び,そのまま3番手以降との差を広げていく形に。レイディルアレナとユーロビートが並んで追走していましたが,1周目の1コーナーを回ってユーロビートが単独の3番手に。これをタイムビヨンドがマークするように進み,一時的に控えたレイディルアレナの後ろにジャルディーノとキープインタッチ。ウマノジョーとキスミープリンスとオリオンザジャパンの3頭が併走で続き,その後ろにトーセンハルカゼ。ここからは差が開いてデュアルスウォードとクラージュドール。ヴァーゲンザイルは向正面で取り残されました。最初の1000mは65秒5のスローペース。
 3コーナー手前でストゥディウムが後退してユーロビートが単独の2番手に。ここから一時的に逃げたサブノクロヒョウがリードを広げましたが,余裕をもって追走していたユーロビートが直線では難なく交わすと抜け出して快勝。馬場の中ほどからキープインタッチが伸びて2番手に上がるも,その内からウマノジョーが交わして2馬身差の2着で同一厩舎のワンツー。さらに外からクラージュドールも脚を伸ばして1馬身4分の3差で3着。キープインタッチは4分の3馬身差で4着。
 優勝したユーロビート東京記念以来の勝利で南関東重賞は3勝目。ここは転入初戦となったオリオンザジャパンとの力関係は不明でしたが,それ以外に対しては能力上位。オリオンザジャパンがもてる能力を十全には発揮できないという結果になりましたから,きわめて順当な優勝といえるでしょう。戦績から分かるように小回りコースは苦手で大きく割り引く必要があります。したがって条件は限られることになりますが,能力の減退はないようですから,今後も活躍可能でしょう。実際に1勝しているように,条件が整えば重賞でも戦える馬です。父はスズカマンボビューチフルドリーマーアサマクインの分枝。
 期間限定免許で騎乗した吉原寛人騎手は東京記念以来の南関東重賞制覇。金盃は初勝利。管理している大井の渡辺和雄調教師も金盃は初勝利。

 スピノザはスぺイクの家で最後の5年半を暮らしました。『ある哲学者の人生Spinoza, A Life』では,その間のスピノザとスぺイク一家の関係は,和やかで親密であったようにみえるとされています。おそらくこれは事実で,僕の推測ではスぺイクはスピノザに対して好感を抱いていたし,好意をもって接したのです。だからスぺイクはスピノザの遺言めいた指示を守り,机をリューウェルツJan Rieuwertszが滞りなく入手できるように取り計らったのだと思います。
                                     
 スピノザの葬儀の費用は,最終的にはシモン・ド・フリースSimon Josten de Vriesの遺族から提供を受け,リューウェルツが支払いました。コレルスJohannes Colerusの伝記には,リューウェルツがその費用を同封した手紙をスぺイクに送ったと記されています。ですがこの手紙は3月6日付です。スピノザが死んだのは2月21日で,葬儀は25日には終っていました。コレルスは懇願を受けたスぺイクが葬儀の世話をしたとだけ記述していますが,要するに費用は一時的にスぺイクが立て替えたのです。満員の乗合馬車が6台も出るほど大きな葬儀で,さらに埋葬後に近隣住民を自宅に招いてワインも振舞ったとされています。これは一宿主がその下宿人の葬儀に対して執り行うレベルの葬儀の規模を超越しているように思われます。僕がスぺイクはスピノザに好感を抱いていたと推測する根拠はこれです。少なくとも両者の関係が,単なる宿主と下宿人というものであったとは思われません。スぺイクはスピノザに好感をもっていたし,それは敬愛していたとか尊敬していたということばで表現するのが的確な感情であったと思うのです。
 ではなぜスぺイクがスピノザに対してそこまでの感情を抱くに至ったかといえば,スぺイクがスピノザの日常生活を熟知していたからだと僕は思うのです。王党派の支持者であったコンスタンティン・ホイヘンスConstantijin Huygensは,王党派との結びつきが強かったカルヴァン派の牧師たちの非難には目もくれず,スピノザが自身の別荘に立ち寄ることを拒みませんでした。それはコンスタンティンがスピノザがどういう人間であるかをよく知っていたからだと僕は推測しました。コンスタンティンと同じことが,スぺイクにも当て嵌まると僕は考えるのです。
コメント
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