スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

東京シンデレラマイル&真理属性

2015-12-30 19:17:15 | 地方競馬
 3歳馬が古馬を相手にどんな戦いを見せるかに注目していた第9回東京シンデレラマイル
 マイネジェシカが挟まれるような形で後方から。ブルーチッパーがハナに立つと競り掛ける馬はなく,すんなりとララベルが2番手。その後ろは内にケンブリッジナイスと外にティーズアライズの併走に。最初の800mが51秒0と超スローペースといってもいいような,前の馬たちには楽な流れに。
 3コーナー手前でずっと内を回っていたジュウニントイロが後方から徐々に上がってきてララベルに並ぶような場面がありましたが,そこからララベルがブルーチッパーの外に並び掛けていき,コーナーでこの2頭と後ろの差が開いていきました。直線もこの2頭の優勝争いに終始。ララベルも迫りましたが最後の最後までブルーチッパーが抜かせず,逃げ切ったブルーチッパーが優勝。ララベルがアタマ差の2着で同一厩舎のワンツー。一旦は離されてしまいましたが直線は外に出されていい脚を使ったケンブリッジナイスが3馬身半差で3着。
 優勝したブルーチッパーは8月のスパーキングサマーカップ以来の南関東重賞2勝目。この馬は牝馬重賞に出ても入着くらいは望める馬なので,南関東限定の牝馬重賞に出れば優勝候補。3歳馬とのはっきりした力量差は不明でしたが,順当な勝利といってもいいと思います。レースを見る限り,僕には距離に限界があるタイプと思えるので,距離の長い牝馬路線に出るより,牡馬相手でもマイルから短距離のレースに出た方が活躍できるのではないかという気がしています。叔父に2011年のさきたま杯を勝ち,南関東重賞も8勝したナイキマドリード。Blue Chipperは賢人。
 騎乗した船橋の森泰斗騎手は正月の報知オールスターカップ以来の南関東重賞制覇。東京シンデレラマイルは初勝利。管理している大井の荒山勝徳調教師も東京シンデレラマイル初勝利。

 『神学・政治論』にみられるスピノザの神学と哲学の関係の考え方は,支配的だったふたつのどちらにも属さないものでした。現在でもそういえる可能性があると思いますが,当時としてはとてもユニークで,だから正確に理解するのは難しかったのではないかと思えます。ここでは形而上学的な説明を試みます。
                              
 一般に,XがYに従属するとしたら,YがXを限定していることになります。これに異論は出ないだろうと思います。したがってスピノザの哲学でこれを考えるなら,第一部定義二第一部公理五により,XとYには「共通点」があるのでなければなりません。ここでは支配的だった考え方のうち,哲学が神学に従属する場合,すなわち神学が哲学を限定する場合をブレイエンベルフ,逆に神学が哲学に従属する場合,すなわち哲学が神学を限定する場合をマイエルに代表させますが,ブレイエンベルフもマイエルも,この意味において神学と哲学に「共通点」が存在するということを是認する点では同じだったことになります。
 スピノザの哲学でいう「共通点」とは,同じ属性に属するということでした。したがって形而上学的にいうなら,ブレイエンベルフもマイエルも,神学と哲学は同じ属性に属する様態であると認識していたことになります。ブレイエンベルフは聖書の中で規定されている真理とは対立しないといっています。マイエルは理性を真理を発見するための知性の能力と規定し,この規定によってそれが聖書を解釈するための最良の道具であるという主旨のことをいっています。そこでブレイエンベルフもマイエルも存在すると暗にではあれ規定していた神学と哲学の間の「共通点」を示す属性を,ここでは真理属性ということにしましょう。つまり神学も哲学も真理属性の様態であるという形而上学的見解において,ブレイエンベルフとマイエルは一致していたとみなすのです。もちろんブレイエンベルフとマイエルは各々の考え方の代表にすぎないのですから,神学が哲学を従属させるべきだと考えていたすべての人が,また神学が哲学に従属するべきだと考えていたすべての人が,この形而上学的見解においては一致していたことになります。
コメント
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