スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ちぎり賞争奪戦&個物の作用

2013-07-23 18:58:30 | 競輪
 直前のGⅠでワンツーを決めた師弟の地元凱旋レースという趣になった豊橋記念の決勝。並びは神山拓弥ー牛山ー神山雄一郎の栃木茨城,後閑に中村,深谷-金子ー浅井の中部で東口は単騎。
 深谷がスタートを取っての前受け。東口が4番手に入り,5番手は神山拓弥。8番手に後閑という周回に。後閑は残り3周のバックで上昇開始。これに神山拓弥が続くと,東口が神山雄一郎の後ろにスイッチ。ホームで深谷は引いて7番手。後方を牽制しつつ神山拓弥がバックから発進して打鐘。後閑が叩かれることを嫌ったため,関東勢で先行争いに。勝ったのは後閑で神山拓弥は浮いて圏外。隊列が短くなったのでホームから深谷が発進するとあっさりと前に。金子は続きましたが,浅井は離れてしまい,バックで追い上げて何とか3番手を確保。車間を大きく開けていた金子が直線で差し切って優勝。深谷が4分の3車輪差で逃げ粘っての2着で地元のワンツー。牛山が大外に回ったため,インを突いた神山雄一郎が1車輪差の3着に届きました。
 優勝した愛知の金子貴志選手は寛仁親王牌から連続優勝。記念競輪は2010年の一宮記念以来となる4勝目。豊橋記念は2006年に勝っていますので2勝目。関東勢で叩き合いましたので,地元勢には絶好の展開。少し車間を開けすぎているのではないかと思えたくらいでしたが,さすがに彼我の脚の差を十分に分かっていたようで,あれだけしなければワンツーは難しかったでしょう。単に1着を取っただけよりも大きな価値のある優勝であったと思います。

 再び厳密性を導入するならば,実際に相違があると考えておかなければならないのは,無限様態が作用に決定するといわれる場合と,個物res singularisが作用に決定されるといわれる場合との間にあるのではありません。むしろ,仮にそのようないい方があるのだとしたら,直接無限様態であれ間接無限様態であれ,無限様態が作用するといわれる場合と,res singularisが作用するといわれる場合との間にあるのです。
 ただし,この考察ではこのことは無視します。というのは,第一部定理二六で物が決定されるといわれている場合において,物の意味のうちに,少なくともres singularisが含まれていなければならないということがすでに明らかになっているからです。したがって,無限様態とres singularisの間には,同じように作用するといわれるのであっても,その作用するという動詞を,完全には同一の意味内容を含むことばとして考えてはいけないのであっても,res singularisが作用するといわれる場合の決定の原因というのを考えなければならない点では何ら変わるところがありません。つまりここではres singularisが作用するといわれる場合,いい換えれば今回の考察においてすでに探求した,働きと作用の相違という意味においての作用だけを念頭に置いたとして,何も問題がないからです。といいますか,それで問題がないというよりは,そのような意味において考えなければならないという方がより正確でしょう。
 ではres singularisがどのように作用に決定されるのかといえば,それは第一部定理二八で示されているといえます。そして少なくともこの定理のうちには,無限様態がres singularisの作用の決定の原因ではないということが,明確に示されているといえると思います。とくに,スピノザがこの定理において初めてres singularisということば,実際にはres singularisに類することばというべきでしょうが,それを用いたということ自体が,このことの明確性の強大な根拠となり得ます。
コメント
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