スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&問いの内容

2013-07-12 19:09:13 | 将棋
 第26期竜王戦決勝トーナメント。昨日は1組2位の森内俊之名人が登場。初戦で豊島将之七段を破った谷川浩司九段と対戦しました。対戦成績は森内名人が33勝,谷川九段が27勝。
 振駒で森内名人が先手に。先手の3手目▲6六歩に呼応して谷川九段が三間飛車を選択。先手も向飛車にして相振飛車。早い段階で後手の構想に破綻があり,差がつくことになってしまいました。
                         
 飛車先を交換した先手が高飛車に構えたところ。後手は△3七歩成▲同銀△3六歩▲4六銀と,銀を進出させる代償に拠点を作りました。△4四歩▲7八銀△4二銀と進んだところで先手は狙いの▲2五飛。後手は飛車成りを受けずに△4三銀。すぐに成ってくれば△3四銀と出て指せるという判断だったのでしょうが,▲3五銀と出られて困りました。△4五歩▲2三飛成で先手の狙いが実現。
                         
 進出させた銀に威張られた格好で,これでは後手がいけないと思われます。実戦は先手に龍を引き上げられ,拠点の歩も取られることになってしまいました。
 森内名人が準決勝進出。相手は羽生善治三冠で,これは19日に指されます。

 決定と限定対義語的関係を構成すると考えて差し支えないのであれば,第一部定理二六証明への疑問のうち最後のものは,少し異なった角度から問うことができる問いになります。つまり,対義語的関係を構成し得ると考えられるふたつの因果関係のうち,第一部定理二六では決定するといわれるべきタイプの因果関係がその対象となっているのですから,結果に対して決定といえるような原因を構成し得るものは何かということを問うならば,自ずからこの疑問は解消されてくるのではないかと考えられるからです。もちろんそうした原因となり得るものがひとつであるという保証は現時点ではありませんから,このように問うことによって,疑問のすべてが解消されるというのはいいすぎかもしれません。しかし少なくとも疑問を解消するための概念というものが,絞られてくるということは間違いないといっていいでしょう。
 決定といわれ得るような原因が何であるのかという問いは,決定が限定と対義語的関係を構成するということを考慮に入れるならば,次のように問うことで答えを絞り込むことができます。すなわち,もしもあるものXが原因であるという場合には,このXは必然的に限定といわれるタイプの原因でしかあり得ないのであるとしたら,そのXは決定の原因となることは不可能です。つまり,どういう場合に原因が限定の原因でしかあり得ないかを考えていけば,少なくともそれは決定の原因であることはできないし,また,決定の原因となり得るものがどのようなものであるのかということも,それだけ解答の範囲を狭めることができるようになるのです。
 この条件を参考にして,問いの内容を変えてみます。まず,限定ということが,スピノザの哲学なかんずく『エチカ』において,どのように把握されるべきであるのかということから考えていくことにしましょう。
 第一部定義二は,同じ本性を有するほかのものによって限定されるもののことを有限であるといっています。ということは,有限であるものは必然的にある限定を受けているということになります。とくにこのことは,ものが現実的に存在する場合には,第四部公理からも明白です。
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