スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

日本選手権競輪&論理の基準

2009-03-10 19:08:36 | 競輪
 今年から開催時期が少しばかり早まった日本選手権競輪。今年は岸和田競輪場が舞台となり,一昨日が決勝でした。
 並びですが,武田ー兵藤の関東,海老根ー鈴木ー渡辺の南関東,村上ー加藤ー山口ー山内の近畿中部という変則3分戦。北日本勢が皆無のビッグの決勝はいつ以来だったのでしょうか。
 Sは内枠3車で取り合いになりましたが,渡辺選手が取って南関東の前受け。中団には村上選手が入って,後方に武田選手。2車の武田選手が上昇していくと海老根選手は引き,これを村上選手が抑えて前後が入れ替わり,一列棒状のまま残り1周から村上選手の先行となりました。後ろになった海老根選手の捲りに合わせるようにバックから武田選手も発進。直線に入り,番手から出た加藤選手と捲った武田選手のきわどい争いとなりましたが,写真判定の結果は僅かに届いていた武田選手の優勝で加藤選手が2着。加藤選手と武田選手の間を割った兵藤選手を大外から捕えた海老根選手が3着でした。
 優勝した茨城の武田豊樹選手は昨年11月,最後のふるさとダービーに続く2度目のビッグ制覇ですが,GⅠは初めて。もっと早く獲ってしかるべき選手であったと思いますので,個人的にはようやくという感じもします。スケートでオリンピックにも出場するなど,名をなしてからの競輪転向でしたから年齢的にはもう若いとはいえませんが,もうしばらくは自力で頑張り,GⅠ2勝目,3勝目と目指していってほしいと思います。

 スピノザの哲学の射程の中で病気について考えていくという場合に,その論理的基準の最も核となる部分はどこでしょうか。それは,実はスピノザが第三部の序言で人間の感情を幾何学的方法で論述することの正当性を説明している部分にヒントがあるように思います。すなわちそこでは,人間の感情というものが自然を超越するようなものではないということ,そして自然の力と法則はいたるところで同一であるということが示されていました。病気の場合も感情と同じことがいえるわけです。そしてもちろんこれは,病気に限らず,自然のうちに生じること,生じ得ることに関してはすべて同じです。
 したがって,最大原則となるのは以下の二本柱であるといえるでしょう。すなわち,第一に,この全自然を超越し得るようないかなるものも存在し得ないということ,いい換えれば,自然というのは徹底して内在的なものであり,超越的要素を含まないということです。『エチカ』の中でこれを示しているのは第一部公理一であるということになります。これはその意味からして明らかだといえるでしょう。
 第二が,自然の力,自然の法則というのがいたるところで同一であるということです。こちらについては同様に『エチカ』の中においてひとつの部分で示すなら,第一部公理三になるでしょう。すなわち,原因があればそこから必然的に,否応なしに結果が生じるということ,そして何事かが結果として生じるためにはそれに見合うだけの原因がなければならないということ,これらふたつの因果論的原則,すなわち因果論における強い意味と弱い意味は自然のうちのいたるところで同一であるというわけです。よってある人間が何らかの感情を抱き,またときにそれに苛まれることも,そしてある人間が病に侵され,回復することもあるいは場合によっては生命を奪われることも,すべて同様にある因果論的必然性によって説明されるというわけです。
コメント
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