スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

スパーキングレディーカップ&必然性

2008-07-16 21:03:41 | 地方競馬
 1997年にドバイの地で非業の死を遂げたホクトベガ第12回スパーキングレディーカップはホクトベガメモリアルでもあります。
 発走後の長い直線でトーセンジョウオーが先頭に。以下,パフィオペディラム,スターオブジェンヌ,クィーンロマンスといったあたりが続きましたが,競り合うところはありませんでした。前半の800メートルは48秒9のミドルペース。
 結局トーセンジョウオーがそのまま逃げ足を伸ばし,直線半ばではセーフティーリード。最終的に4馬身離して逃げ切り優勝。道中は中団から内目を進出,直線は外に出てきたメイショウバトラーが,後方からさらに外を伸びたニシノナースコールとの競り合いを僅かに制して2着。詰め寄ったニシノナースコールが3着。
 優勝したトーセンジョウオーは昨年10月に埼玉新聞杯を勝った後,休養に入りここが復帰初戦。重賞は昨年4月のマリーンカップ以来となる6勝目。スパーキングレディーカップも2005年,まだJRA所属であった頃に勝っていて2勝目。母系はスカーレットインクの一族。今日はやや展開に恵まれた部分はありましたが,最も重い57キロという斤量を背負っての堂々の逃げ切り。この路線はこの馬が主役の座に立ったという感があります。
 メイショウバトラーは発走後の直線で窮屈になる場面があり,そこで少し控えざるを得なくなってしまったのが少し響いた感じがします。
 鞍上は大井の戸崎圭太騎手で,先月の帝王賞に続く重賞制覇。スパーキングレディーカップは初制覇。管理するのは船橋の川島正行調教師で,こちらもスパーキングレディーカップ初制覇となりました。

 同じ人間の精神のうちに,Xの十全な観念とXの混乱した観念というのが同時にあり得るということは確認できました。そこでここで考える第二部定理三六の意味は,まさにそうした場合に,Xの十全な観念とXの混乱した観念は,同一の必然性で生じるという意味になります。
 そこで問題となってくるのが,ここである混乱した観念いついて,それが必然的に生じるといわれている点です。スピノザは偶然とか可能ということは,人間の精神,あるいは有限な精神の,ある種の欠陥として以外では認めません。したがってどんなものも,実在に関しては,必然的であるか,そうでなければ不可能であるかのどちらかであるということになります。すなわち,必然的なものは,少なくともある一定の原因さえ与えられるならば必然的に実在することになりますし,逆に不可能であるものは,どんな条件が与えられたとしても実在することが不可能であるということになります。
 十全な観念と混乱した観念の関係を有と無との関係としてみた場合に,十全な観念の方は有なのですから,必然的に生じるといわれても何の問題もありません。ところが混乱した観念というのは無を意味しますから,それが必然的に生じるというのは不条理です。なぜならこれは無がある実在性を有する,すなわち無が有であるといっているの等しいからです。ところがこの第二部定理三六においては,明らかにある混乱した観念について,それが必然的に生じるといわれているのです。これはどのように考えればいいのでしょうか。
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