スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

中山大障害&第三部定理三

2007-12-22 19:21:15 | 中央競馬
 障害のレースは平地のレースと異なり,レース表記上の問題とは関係がありません。ですので今日の中山大障害に関しては,ここでもGⅠと表記します。
 障害でも逃げたい馬というのはいまして,ここはハイヤーザンヘブンがそういったタイプ。ということで前半はこの馬が引っ張りました。有力各馬はわりと前目の位置。まず先頭に立ったのはマルカラスカルで,これを最後の3コーナーにかけてメルシーエイタイムが追いかけいくとテイエムドラゴンは離され加減。直線に入るところでメルシーエイタイムがマルカラスカルに馬体を合わせ,直線では交わして優勝となりました。外から追い込んだキングジョイが2着に届き,3着にマルカラスカル。テイエムドラゴンは4着でした。
 優勝したメルシーエイタイムは10月の東京ハイジャンプ以来の勝利。といってもその後は平地のレースを使っていますので,障害レースに限れば連勝。GⅠは初制覇。このレースは一昨年はテイエムドラゴンの,昨年はマルカラスカルのそれぞれ2着になっていて3度目の正直となりました。横山義行騎手は2001年の中山グランドジャンプ,栗東の武宏平調教師は2004年のこのレース以来の大レース優勝。
 マルカラスカルは道中で少し引っ掛かりました。その分,最後の粘りを欠いたと思われます。テイエムドラゴンは反動もあったでしょうが,ゴール後すぐに騎手が馬から下りていますので,あるいは何らかの異常があったのかもしれません。ただ全体を通せば,実力馬が上位を占める,順当な結果であったと思います。

 明日は有馬記念です。軸という意味で中心はポップロック◎。メイショウサムソン○とウオッカ▲が強敵。あとダイワスカーレット△とロックドゥカンブ△。

 理性の特徴として示したことのうち,第三部定理三に関してはこれまでの考察でも取り上げたことがありませんでしたので,ここで紹介しておくこととします。「精神の能動は妥当な観念のみから生じ,これに反して受動は非妥当な観念のみに依存する」。妥当な観念とは僕がいう十全な観念であり,非妥当な観念とは僕が混乱した観念と示している観念のことです。
 実際にはこの定理は,僕がいっているのとは逆方向から,人間の精神の能動と受動が,十全な観念と混乱した観念にどのように関係しているかということを示しています。しかし,精神の能動が十全な観念のみから生じるのであれば,人間の精神が十全な観念のみに依拠する限り,能動的であるといっていいであろうと思います。したがって,人間が理性的であるということは,人間の精神が能動的であるという場合のことを意味していると理解して問題ないでしょう。当然ですがこれを逆に考えるならば,もしも人間が能動的でない,つまり受動的であるならば,人間は理性的であるということはできないということになります。そして第四部定理五〇の意味というのをこの観点から考えるならば,人間が受動的である場合,いい換えればこれは第三部定義二により,人間の精神が部分的原因となって事物を認識するという場合のことになりますが,この場合には,悪であるような憐憫という感情が,人間にとって有用あるいは有益となり得ることもあるという意味になります。
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