スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

朝日杯フューチュリティステークス&第四部定義五

2007-12-09 19:03:58 | 中央競馬
 2歳芝のチャンピオン決定戦,第59回朝日杯フューチュリティステークス
 好発だったのがゴスホークケン。すぐに1馬身以上のリードを取り,1番枠であったということもあり,この馬の先導となりました。前半の800メートルが46秒3。ミドルペースです。
 動画をご覧いただければ分かりますが,このレースはこの馬の独擅場となりました。3番手につけていたキャプテントゥーレが4コーナーでは並び掛けたのですが,直線に入って追い出されるとすっと突き放し,後は独走。結果的に2馬身半の差をつけての楽勝でした。キャプテントゥーレが少し外に出たために,4番手を追走していたレッツゴーキリシマが内を掬って2着。キャプテントゥーレが3着。結果的には前に位置した組での決着でした。
 優勝したゴスホークケンはこれで3戦2勝。大レースは初制覇。ゴスホークはオオタカの意味。管理する斎藤誠調教師もこれが大レース初制覇。主戦の田中勝春騎手が香港遠征のため乗り換わった勝浦正樹騎手は2002年のNHKマイルカップ以来の大レース優勝。枠に恵まれたことはありますが,1分33秒5というタイムでの快勝は,素質の高さ以外の何ものでもありません。血統的にいえば距離延長はかなり微妙ですが,あるいは能力の高さで克服という可能性もありそうです。近年のこのレースの勝ち馬の中ではかなりの大物という感があり,この後も無事にいってほしいと思います。

 明日は王将戦挑戦者決定リーグ戦の最終局が一斉に指されます。一局でも大変なのに三局は僕の手には負えません。久保利明八段が勝ちますとすんなり挑戦決定ですので,ここでは深浦康市王位と久保八段の一戦を紹介する予定です。

 僕がいう概念上の反対感情,あるいは本性の上での反対感情の意味はこれでお分かりいただけたのではないかと思います。そこで今度は相反する感情というのを説明します。これは第四部定義五です。
 「相反する感情ということを,私は以下において,人間を異なった方向へ引きずる感情のことと解するであろう。これは共に愛の種類である美味欲と貪欲のごとくたとえ同じ類に属するものであってもかまわない。この場合は本性上相反するのではなく偶然によって相反するのである」。
 この定義で僕が最も重要であると考えているのは,人間を異なった方向に引きずる,といわれるときの,人間というのをいかに理解するべきであるかという点であると思います。そして僕はこれを,同一の人間というように理解します。したがってこれは,ひとりの人間のうちにあって,その人間を異なった方向へ導くようなふたつの感情であるということになります。そして僕はこれを,ひとりの人間のうちにあって,両立し得ないようなふたつの感情という意味に理解します。ひとりの人間がふたつの異なった方向のどちらにも進むということは,それ自体で不可能であることが明らかであり,したがってこうした感情に引きずられる場合には,現実的にはどちらかを選択する形で引きずられ,一方は捨て去るという結果になるでしょう。よってこれらふたつの感情は,そのひとりの人間のうちにあって,結果的にみる限り,両立し得なかったということになるからです。
 つまり,反対感情とは,その感情の本性が相反するという意味で,それは必ずしもひとりの人間のうちにあるのではなくとも構いません。Aのうちの愛とBのうちの憎しみは,心情の動揺であるとはいわれませんが,反対感情ではあります。一方,相反する感情は,あくまでもひとりの人間のうちにあり,かつ両立することができないような,ふたつの感情であるということになります。
コメント
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