スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王座戦&第二部定義六

2006-09-16 22:48:38 | 将棋
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 王座戦第二局。羽生王座の先手で▲7六歩△3四歩▲2六歩に△1四歩と変則的な出だし。結局,一手損角換りに落ち着き,先手が早繰り銀。ただこの銀が3五で歩の交換をしたあと,2六に引き,△4二飛にすぐ▲3七銀とまた引くようではあまりよくはなかったような感じです。その後,佐藤棋聖が△7五歩と仕掛けてから飛車を7筋に転換して攻撃開始。右の桂馬を跳ね出し,角金交換の駒損ながら一般に急所とされる5七に成桂を作ったのですが,対する▲7九角~▲5八金の受けが好手だったようでここからは完全に羽生王座のペースに。その後,この成桂で佐藤棋聖が飛車を取りにきたところでこの飛車を見捨てて反撃開始。この厳しい攻めで形勢をはっきりとよくし,,最終盤でややもたつく感はあったものの,そこまでにつけていた差はそれで逆転してしまうほどの差ではなく,最後はきっちり即詰みに討ち取って2連勝。王座防衛にあと1勝としています。第三局は27日です。

 実在性に関するスピノザの定義は第二部定義六ですが,これはごく簡単なものです。「実在性と完全性とは同一のものであると解する」。一般に僕たちがものを完全とか不完全というのは,ある虚構としての思惟の様態にすぎず,むしろ,あるものがほかのものに対して多くの実在性を有する限りでそれは完全といわれるべきであり,逆により少ない実在性しか有しない場合には不完全であるというべきだというのがスピノザの見解と考えていいと思います。これは,どんな事物もその本性においては完全であると考える場合には(僕はそのように考えます),完全性を力という観点からみた本性そのものであると考える僕の見方に一致していると思います。ですから,逆に考えれば,神はその特質として最高に完全でなければならないのですから,そこには最高の実在性が備わっていなければならないということになるだろうと考えます。
コメント
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