信楽焼きというと、すぐに狸がイメージされますが、
狸を焼いている窯業地はたくさんあるようです。
愛知県の常滑、岡山県の備前、京都府の清水などでも古くから狸を焼いていたようですし、
栃木県の益子でも大きいのが出迎えてくれます。
(私も以前作りました。写真)
わが国では、狸は昔から愛嬌のある動物として親しみを感じている動物なのですね。
それぞれの土地に言い伝えがあるようでして、
造り酒屋の多い地域では、狸が多いと美味しいお酒ができるとか、
狸の置物は縁起物であるとか、
狸 → たぬき → 他を抜く? のような語呂合わせまでイロイロ・・・
信楽で狸を焼くようになったのは、明治9年生まれの藤原という人が最初、
という記録が残っている由。
そして、昭和26年(1951年)11月に、昭和天皇が信楽に行幸されたとき、
「をさなどき あつめしからになつかしも 信楽焼の狸をみれば」
という歌を詠まれてから、
信楽の狸が全国的に広まったようです。