浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

台本は無いが「編集」はある。

2018-10-05 16:04:21 | DVD、映画
先日、友人に強く勧められまして、観てます、「テラスハウス」。

「え~、テラスハウス~??なーんかチャラチャラした人たちがパーリーパーリーしてんでしょー??」と思ってました。ごめんなさい。ま、確かにチャラチャラした人も出てるんですが、真面目な人も出てますね。

テラスハウスがどういう番組かというと(知らない人いるかも知れないので念の為)、男性3人女性3人が同じ家で生活し、そこで起こる日常を映すというリアリティショー。

昔、地上波で流行った記憶があるけど今はNetflixで配信されてます。今のシーズンは軽井沢編をやってる。

ご興味ある方はご覧いただければと思いますが、僕が「うむ、なるほど」と思ったのは編集の話。

この番組、毎回、MCの一人であるYOUが「用意したのは素敵な家と車だけ、台本はございません」と決まり文句をいう。確かに台本は無いんだろう。

だけどね、確実に「編集」はある。

例えば、テラスハウスの中の男Aが女Aに「今度、デートしようよ」と言うシーンがあるとする。そこでカットが変わって女Bが家の中でスマホをいじっているシーンが映ったとする。

これだけで、観ている我々は「あれ?もしかして女Bは男Aが別の女性を誘って寂しいのかな?」と思ってしまう。

実際に、こんなシーンがあった。

女性が男性からの誘いを断る。そして、その女性は床に目をやる。カットが切り替わり、カメラが映すのは床に落ちている彼のバスケットボール。

これだけで見ている方は「あ、でもやっぱりこの女性は彼のことが好きなのかな」と感じてしまう。

これは基本的な映画のテクニックで「モンタージュ効果」と言われるもの。

画像があったので引用。


(元ページULR:https://www.ediusworld.com/jp/pimopic/cat6_149.html)

同じ「目を細めている男性」の写真なのにその前に来る画像によって男性が感じていることが違うような印象を受けてしまう。

「映画は撮影現場ではなく、編集室で作られる」という言葉がある。(誰の言葉か忘れた)まさにそのテクニックをテラスハウスではフルに活用していると思う。

もちろんそれが「やらせ」であるとかそういうことをいいたいわけじゃない。そういう効果ってあるよね、という話。

おもしろいよ、テラスハウス。