柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

動けなくなるまではこのまま一人で暮らしたい

2023年07月13日 | 終活セミナー

「携帯電話にかけても、固定電話にかけても、母と連絡が着きにくくなって」と心配されているご家族からのお話です。

お一人住まいのお母様は80代後半で、足腰の衰えはあるもののお元気な方です。

就寝時に携帯電話を枕元に置き、目覚めた時には布団の中に放置したままにしてしまい、着信音が聞こえない日が多いとか。

外出時に持って出ても、バックの中でなる着信には気が付きません。

着信履歴も見ることはなく、お母様からの連絡はほぼ無し状態。

さすがに固定電話は聞こえるはず、と聞きだしてみると

「固定電話には出ないように」と言われたから鳴っても電話は取らないとの返事だったそうです。

「誰に言われたの」と、さらに問いただすと「どこからか分からないけど、電話がかかってきた」と答えたそうです。

確かに詐欺事件が多発し、我が家にも最寄りの警察から注意喚起の連絡がありましたので、同様の電話を受けたのかもしません。

警察なら「留守電にして相手を確認してから対応して」と伝えたのではないかと推測できます。

 

一見、前と変わらずお元気なままのお母様でも、記憶力、判断力に衰えは起きます。

また、説明力も緩慢になってきます。

昨今、気象の急激な変化や地震が頻発しています。お一人暮らしでは何もできないかもしれませんね。

お一人暮らしの方はご自身の生活能力に自信を持っています。

「動けなくなるまではこのまま一人で暮らしたい」とおっしゃるでしょう。

しかし、万が一の事を踏まえてお金の管理を含む認知症対策は考慮されたほうがいいのではないでしょうか。

認知症になれば、お母様のために預貯金や不動産が利用できなくなります。

 

先ほどの電話は警察からではなく、詐欺の偽装工作かもしれません。