書店にて

ボクシング・マガジンの亀田増刊号が年末から売られています。

私のよく行く書店は、ボクシング・ワールド誌が月に一冊しか入荷しないのですが、
この増刊は、平積みで１０冊以上置いてありました。
で、昨日、正月休み明けにまたその書店に行きますと、８冊売れ残ってました。

．．．世間の目って、我々が思う以上にシビアなのかもしれませんね。

夜空を見上げて

坂本博之は最後の最後まで坂本博之でした。
弱い相手を相手に簡単なＫＯ勝ちをして、
みんなが笑顔で彼を見送るセレモニーが行われるという
我々の想像は粉々に打ち砕かれました。

詳しいことなど知りませんが、今回の戦闘意欲に満ちた相手との対戦は
坂本博之自身が望んだものなのではないかと想像しています。

どう見ても満身創痍の身体でなお、彼は最後の最後まで、
笑顔に囲まれる茶番劇ではなく、剥き出しの牙を相手に闘う「ボクシング」を
闘おうとしたのではないか、と。

かつて、誰よりも強く、誰よりも魅力的で、誰よりもよく闘い、
敗れてもなお起ち上がり、多くの人々の心を揺さぶってきた男。
今日の、ぶざまなまでの苦闘は、そんな坂本博之のフィナーレに
ある意味とてもふさわしいものなのではないかと思いました。
誰しもが想像していた、素人並のタイ人をＫＯしてのセレモニー以上の感動が
今日の試合にはありました。そう断言します。


「夜空を見上げて『さかもと』とつぶやくと、それだけで泣けてきます」

かつて、さる高名なボクシングライターが、こんな臆面もない（＾＾）文章を
本当に書かれたことがあります。

試合が終わり、後楽園ホールを出て、夜空を見上げると、
朝からの雨はすっかり上がっていて、綺麗な月が見えました。

本当に、とても綺麗な月でした。

ボクシングＧＰ

お正月のＴＶが面白いの面白くないの言うのは実に詮無いことでありますが、
今日のボクシングＧＰは大いに楽しめました。
ま、ちょっとお年玉っぽい判定もあったりなんかしましたが（＾＾；）


まず先鋒の細野は、今の段階ではああいう試合することが貴重な経験ですね。
次鋒の宮は、きつく言えば無敗のランカーとしては失格ですね。
５Ｒ以降放送でしたが、ほとんど全てのラウンドを無策なまま落としていました。
相手のエスタニサロは、洲鎌栄一戦で見たことがあります。
スピードがかなり落ちてましたが、懐の深さとやりにくさは生きてましたね。

中堅の大曲は、衝撃のお茶の間デビューでしたね（＾＾）ｖ
相手のメキシカンが正面から来てくれたこともあり、
大曲の思うようなタイミングが取れたことを差し引いても、
やっぱ、あのパンチは魅力ですね。
こういう選手が広く知られて人気者になってくれたら良いですね。

セミのバレロさんは、打ち終わりをきれいに狙って倒しましたね。
現段階で、パッキャオやバレラに比肩するなんて話はどうかと思いますが
かなり強いチャンピオンであることは確かですね。
相手がひとつミスしたらそれでおしまい、というレベルです。
日本の選手の挑戦を受ける話もあったようですが、勝てる選手はいないでしょうなぁ．．．。

メインはまたしても防御の差でした。
打ったあと動く選手と止まる選手の差と言えばより正しいでしょうか。
川嶋は懸命に頑張っていて、それはひしひしと伝わってくるのですが、
それが技術、戦術が反映された何かと繋がらない限り、世界戦で勝つのは難しいでしょうね。
再戦ですから色々考えてやっていたのでしょうけど．．．。
ミハレスはまた、他の選手と闘うために来日する機会がありそうですね。


しかし正月早々、いろんな試合がいっぺんに見られて、
すごく楽しい時間を過ごせました。
ＴＶ東京、ちょっと今日の実況は日和りすぎかな？とは思いましたが
しかし選手紹介ＶＴＲの力の入れようなどは、さすがでしたね（＾＾）ｖ
これからも大いにボクシング番組で頑張っていただきたいと思います。

きんがしんねん。

ということで遅ればせながら、
あけましておめでとうございます。

今年も変わらず勇敢に闘い続けるボクサーを
熱く応援していきたいと思っております。
余計な話もたくさん気にしてしまいそうですが
極力、リングの上のボクシングそのものに集中すべし、と
これが年始の誓いです。なかなか難しそうですが．．．（＾＾；）

ということで、拙いブログですが
気が向いたら見てやってくださいませ。
本年もよろしく！