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さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

浅いキャリアで強敵と闘う価値 堀池、伊藤、中国人ボクサーに勝利

2024-09-22 12:22:57 | 関東ボクシング


昨日は夜遅くからWOWOWオンデマンドとU-NEXTのチェックをしていて、えらく遅くなってしまいました。
購入を見送ったDAZN PPVは、この調子だと、どのみちまともには見られなかったと思います。
そのDAZNの方では、メインが大変な事になったそうですが...また見た上で、簡単に感想を書くと思います。



さて、U-NEXTは日中戦4試合と、注目8回戦などもあって、地味な雰囲気ながら見どころあり。
メインの堀池空希(ひろき、と読みます)vsワン・ラクセンは、堀池が判定勝ち。
WBAアジアか何かのタイトルを持つ、8勝5KO1敗のサウスポー、ワンは堀池より大柄に見える。
堀池は思うように打っていけない感じで、三戦目にしてずいぶん強いのと当てたなあ、と驚く。
初回、右ストレートで入ってワンを後方によろめかせるが、これは足がかかってのもの。

堀池はサウスポーの右足の外へ、自分の左足をしっかり踏み込んで打てるときがあり、これは有利な位置関係。
しかし踏み込む前の段階で、正対している位置関係では、ワンの左右ボディから連打に苦しむ。

体格差ははっきりあって、堀池、まともにやり合うと不利、ないしは危険か、と見えたが、4回あたりから堀池が無理に出ず、相手のパンチを見て外し、リターン当てる方向にシフト。
堀池、もっと目に見えて、当てて外し動く、とやってもいいかと傍目に思ったが、あまり動き過ぎるとワンの方が踏み込んでくる、という判断か。
外して打った後、あまり大きく動かない。難しいところ。

この攻防で、相打ちのタイミングもあったが、堀池のボディブローがよく入る。頑健そうなワンが一発で倒れるようなことはないが、一定の効果は見込める。
そこへ6回、堀池の右ボディが入り、ワンが上体をかがめたときに、サウスポーの外側に踏み込んでいた堀池の左足に引っかかって、ワンが尻餅。
これがダウンと裁定される。ワン不満そう。実況解説は「日テレ風味」全開で、忖度解説を重ねるが、視聴者としては、あれがダウンとは気の毒な、と言うしかない。

ワンは巻き返しに出る。7、8回攻めて出るが、ここで堀池もしっかりカウンター(7回終盤の左フックなど)、ボディ攻撃などで迎え撃って崩れることなく、試合終了。
判定は印象よりも堀池に甘い数字が並んだか。ダウンの分だけ堀池か、逆もある?と思ったくらい。場所が違えば、とか言い出すと終わりませんが...。

しかし堀池、三戦目で自分より大柄な、しかもサウスポーを当てられてもしっかり闘えるのだから、単なる強打自慢とは違うことを証明した、という意味で、称賛したい勝利でした。
今回からスーパーライトに落とし、今後も継続するようですが、貴重なホープであることを証明した一戦だったと思います。



興国高校から井岡ジム...ではなく真正ジムからプロデビューした伊藤千飛(せんと、と読みます)、デビュー戦は55秒ボディでのKOという、ありがちなものでしたので、どう見ていいのかわかりませんでしたが、今回は2戦目にして、中国人ファイターとの対戦。

ラン・コウコウは3勝7敗とかで、戦績見たら「噛ませ」ですが、実際は小柄ながら頑健、強打を振って迫ってくるファイター。
昔は、戦績が悪いが、若手を苦しめ、時に食ってしまうというベテランのタフガイ、というような選手が、何も中国から呼ばんでも、国内にごろごろいたらしいですが、まさにそういう感じの「絵」。
そういう相手に伊藤はテンポ良くジャブ、右ダイレクト、そしてボディブローをびしびし決めていく。初回早々ワンサイドに打ちまくる場面あり。
早々にストップもありか、と思ったほど。タイの選手だったら当然、そうなっていたでしょう。

しかしランが耐えて凌ぐ。2回、右スイングで迫る。伊藤はジャブが良く、サウスポーにスイッチして捌くなど、センスあるところを見せる。
3回、伊藤はジャブやや強め、右ダイレクトは軽めで当て、ボディ攻撃やアッパー。4回、ランはスイングに頭を添えて、という感じで攻める。
6回、左アッパー好打した伊藤、さらに右アッパー追撃。さすがにランが止まり、伊藤また初回同様に猛攻するが、ランは倒れない。
7回、肩越しの右クロス。8回、逆ワンツーで入ってさらに連打、ワンツー、さらに打っていったところで、レフェリーがTKO宣告しました。


言っては何ですが、デビュー戦が55秒で終わった伊藤、今回がプロのリングでちゃんとボクシングの攻防をするのは初めて、という感じでしたが、その段階で、またえらくタフな相手と当てられたものです。
この辺、堀池空希と通じるところがあり、浅いキャリアで、簡単には行かない相手と闘い、苦しみつつも勝ったことは、噛ませさん相手の豪快KOよりもはるかに価値あり、と言えましょう。
本人は、好打を重ねても抵抗されたこともあり、思うに任せぬ試合内容(と、捉えているのでしょう)に不満そうで、勝利を称えようというインタビュアーに対しても遠慮がちでしたが、見るこちらとしては、堂々たるものでしたよ、と声をかけたいような気持ちでした。

それにしても、攻防のテンポが良いし、当てるのも外すのもセンス抜群。自分の才能にかまけて、驕っているような風も見えない。
伊藤千飛、先日は寺地拳四朗とのスパーリングで良さを見せて、注目されたとのことでしたが、確かに要注目の選手です。
さいわいなことに、U-NEXTの強化指定選手のひとりでもあり、コンスタントに試合の機会がある...はずですので、今後の成長ぶりに期待ですね。




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