さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

パンチの音が他とは違う 尾川KO勝ち/三代vs丸田12月に決定

2024-10-07 00:00:01 | 関東ボクシング



U-NEXT、土日観戦感想文続きです。

セミの尾川堅一はアラン・アルベルカを初回、開始早々に右で倒し、3回に左ボディ、4回に右ボディで倒してKO。
パンチ力の違いありありでしたが、ボディで倒したのはいずれも、ジャブで崩して下へ、というコンビになっていました。
右ストレートもコンパクトに、力まず当てる意識が見えましたし、長いブランクの間、色々考えてきたんだなあという。
もちろん全体的にはまだ硬く、力みも見える方ではあるんですが。

あと、以前直に試合を見たときも思いましたが、この人はパンチの音がホントに凄いですね。普通とは歴然と違います。
U-NEXTの配信になってから、集音に力を入れている?こともあってか、怖い音が何度も聞こえてきますね。



浦川大将と村上雄大のライト級挑戦者決定戦は、2-1でサウスポーの技巧派村上が勝利。
手数、攻勢とも村上、浦川の右好打を最大限に見ても、逆はないと思いましたが割れました。
逆じゃ無いからまあええか、とか言ってていいのかどうか、ちょっと迷いますが。
こちらもなかなかの好ファイトでした。



赤井英五郎は中国のジャン・ウェンハオに最終6回TKO勝ち。
ジャブの数が増えたり、アッパーを使ったり、右ショートも脇を絞って打とうとしていたり、色々工夫が見えました。
しかし相変わらず足の運びがボクサーになっていない。
あれだけ下半身から力の連動が無い打ち方で、けっこう重いパンチが打てるんだから、腕っ節は凄いものがありますが。

で、結局、今回も試合としては打ちつ打たれつ、耐久力のある方が勝つ、というもの。
見ていて心配でした。


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で、驚いたのが会場に来ていた三代大訓と、丸田陽七太の日本ライト級タイトルマッチ発表。
12月7日、ホールにて。当然U-NEXTで配信。
三代の次は、てっきり宇津木秀との盟友対決かと思っていたら違ったんで、ほな誰とやるの、と思っていたら、望外の好カード。これなら納得、文句なしです。
技巧の三代、スケールの大きな正統派パンチャー丸田の対決。これは楽しみですね。


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最後に日曜未明、メインは早朝でした、WBAフェザー級タイトルマッチ、ニック・ボールvsロリー・リオス戦。
全部で7試合あったみたいですがメインだけチェックしました。

小柄な王者ボールは、積極的に打ちかかり、右クロスやアッパーなどで攻め込むが、パンチがあまり切れないし、パターンも乏しい印象。
同じ攻撃をして、リオスの同じ反撃(主にボディ打ち)を受けて、というラウンドが重なる中、3回と7回にダウンを奪ったボールが、10回にラッシュして、リオスの身体をロープの外へ叩き出す。
レフェリーはカウントしたが、コーナーがタオルを入れたようで、TKOになりました。

フェザー級タイトルホルダーや上位陣のご多分に漏れず、井上尚弥との対戦希望を語っているボールですが、まあ希望するのは自由ですからね、というしかありません。
小柄で屈強、執拗に攻め、闘志に満ちたファイターですが、どうしても打たれるパンチが必ずあり、それをその通りに打たれ、それが繰り返される試合運びは、世界チャンピオンとしては不足あり、です。

もっとも、相手から見てかなりやりにくい体型とスタイルではあります。
しかし、井上尚弥に善戦、ないしは健闘、或いは多少困らせる、ということはあっても...というところでしょうか。


あと、挑戦者のリオス、どうも気が入っていないというか、以前見たいくつかの試合とは、雰囲気からしてだいぶ違いましたね。
すっかり老け込んだというのか。今回の試合も、納得行く条件(報酬や準備など)を得られないままリングに上がっているように見えてしまいました。
それでも試合が始まれば、彼なりに頑張り、意地も見せていたんですが、ボクサーの頑張り、意地というのは練習段階からの積み重ねあってのもので、それがリングの上からは伝わってきませんでした。
もっと良い選手だったはずなのですが。残念でした。


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3 コメント

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Unknown (R45ファン)
2024-10-07 06:13:17
尾川さんはあと踏み込み本当に速いですね。36歳ですが良い意味でボクシングが若い。幸いダメージの蓄積みたいなものは見えない。なかなか層厚い階級ですが、もうひと花ですね。
赤井くんは膝硬いですよね。ダメージ逃すとかあれじゃできないし、今回はまだしもどっかでまた打たれる試合するでしょう。いつまで保ちますかね。

ボール、おっしゃる通り対戦相手が弱々しく最初にダウン奪ってそのまま勝てばまだ良かったですが、鼻血ブーだし見栄え悪かったですね。前後にしか動けないし、連打は出るけど精度はもう一つ。結構ボディ撃たれてましたからあれ尚弥様だと…想像つきますね。見たら上半身は筋骨隆々、ただ足は細め。フック系多し。ジャブや右ストレートはほぼない。そこまで強くないでしょう
返信する
Unknown (モノクマ)
2024-10-07 12:16:58
個人的にはフェザー級は(怪我前の)ホルマトフが最強なのではないかと思っているので、接戦の末フォードを倒し、その山の勝者であるボールにはしっかり王者を全うして欲しいと思っているのですが、あのスタイルは誰に対してもやりづらさはあるにせよ、一定以上の相手には誰にでも良い勝負をしてしまうように感じますね

ただ本心を言うと、出身国ゆえに一度の負けで中々チャンスは巡ってこないでしょうが、アキレス腱さえ治れば今でもホルマトフが強いし、あの試合も断裂がなければフォードに明確に勝っただろうと思っているので、またトップ戦線に戻って今いる選手たち相手に無双してもらえるとあの人が階級を上げた時のライバルとしてこの上ない存在になるにではと思っています(元々はアマの肩書き故にラミレスにそれを期待していましたが笑。エスピノサはかなり特殊な選手で接戦でしたし、もし再戦で明確に勝てばラミレスにも期待して良いのですかね笑)
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コメントありがとうございます。 (さうぽん)
2024-10-07 18:37:20
>R45ファンさん

単発の速さと切れ、踏み込み、思い切りの良さは並外れたものがありますね。ただ、右構え相手だと、今回程度の相手でも、簡単に打たれるのも変わりませんね。日本上位だと苦戦ばかりで、世界となったらあっという間に倒された、というのも事実です。世界を目指すというなら、サウスポーを選びたいところです。そしたらまだ、勝負にはなる、格好はつく、と。きついようですが。今回の試合ぶりは、彼なりにいくつか省みた部分を感じたので、そこは好印象ではありました。
赤井はただただ心配です。それ以外、もう何も言いようがありません。帝拳に所属して、あの感じで負けてきて、まだ現役続行が許されたのか、ということ自体が驚きですが。
ニック・ボールはレイ・バルガスと分け、レイモンド・フォードに競り勝っているんですから、相手の質を見れば凄いファイターではあるんですが、攻撃の回数を相当重ねないと相手を仕留められない、という風にも見えます。異様に小柄で、的が小さいから相手の突き放すパンチを防いで接近出来る、という特徴がなければ、いくら頑健で馬力があっても、世界上位で通じるボクシングではないでしょう。井上と闘うことがあるとしたら、その特徴と階級差のアドバンテージを最大限に生かして、井上を苦しめ、困らせはするかもしれませんが。


>モノクマさん

同感です。ホルマトフが良いコンディションで、フェザー級で継続して闘う機会を得られたら、階級最強ではないかと思います。体格差も考え合わせると、井上尚弥にとり最大の脅威であろうと。フォード戦の敗戦は痛かったですね。あれでコンスタントな試合の機会を失ったのでしょうから。仰る通り、国籍が違えば話が変わってくるのかも、です。
今どういう状況にあるんでしょうかね。負傷が癒えれば、マッチルームの方で試合の話が持ち上がってもよさそうですが。それこそサウジマネーのお力も借りて。ただ、井上戦となるとトップランク所属の選手である方が近道を行けるんでしょうね。むしろ遠回りになってしまいますかね。
エスピノサ、ラミレス再戦はWOWOWでライブやってくれませんかね。最近は「買い負け」が目に余りますから、難しいのでしょうか...。
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