少し前の話題ですが、ボブ・アラムがインタビューで、ワシル・ロマチェンコ再起戦の相手候補として、中谷正義の名前を挙げたとのことです。
ロマチェンコは右肩の手術からの、中谷は眼窩底骨折からの回復期間が必要だ、という点も、両者の状況が合致する、と見るべき点かもしれません。
とはいえ、あくまで話だけですし、両陣営がどう判断するかなどにより、現実味があるかないか、まだわかりません。
ロマチェンコには130ポンド級に戻る話がありましたし。中谷の側も、単純に「やれるものなら」と考えるものかどうか。
しかし、現「世界ライト級」王者テオフィモ・ロペスとのカリビアン・ダービー?とでもいうべき試合も構想されていたという、プエルトリコのスター候補フェリックス・ベルデホをKOし(てしまっ)た中谷正義は、完全に、富と名誉を求めて世界中のボクサーが集う米大陸のリング、しかも好選手がひしめくボリュームゾーンの最たるものであるライト級シーンにおいて、メジャーな存在として認知されている。それだけは確かだと思います。
トップランク社という、大手プロモーションのトップのコメントは、間違いなくその証です。
荒川仁人や石田順裕などの頃から、ライト級以上でも世界上位の「リーグ」に参戦し、結果ないしは内容で良いものを残す日本人ボクサーが増えて来ましたが、ひとつ残念に思うのは、そこに至るまでに、所属ジムの興行事情に縛られる期間が一定以上あり、それがなければ、こうした場での「挑戦」がかなわない場合が多い、という点です。
中谷にしてからが、OPBFタイトル11度防衛の後、やっとロペス戦が実現し、その後引退、移籍を経て、という具合です。
今のところ、目に見えて疲弊や衰えが見える段階ではありませんが、もう数年早く、このレベルの経験が出来ていれば、という点は、今の中谷の活躍に目を奪われつつ、心の片方にて思うところ、ですね。
話は戻って、一時はリチャード・コミーと、なんて話も見たような記憶がありますが、ロマチェンコと対戦となれば、そしてこれに勝とうものなら...と、夢は膨らみます。
その場合、中谷本人の希望とは違い、ロペス転級後の、空位になったタイトルの決定戦になるのかもしれませんが。
本人の思いを知れようはずもないですが、そうなったとしても、充分に大きな夢の実現だと思える試合です。
いや、それ以前に、中谷正義の今後が、こういうレベルの話になっていること自体、ファンとしては夢のようだ、とも...。
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ということで、一曲。
The Roosters “Good Dreams” です。