先の金曜日は、府立地下に行きたかったのですが、残念ながら行けませんでした。
堀川謙一vs久田哲也の日本ライトフライ級タイトルマッチは、過去2敗の久田が判定勝ち。
BoxingRaiseの動画配信で見ましたが、なかなかの好試合でした。
序盤、久田が右の強打を狙い、堀川はそれを凌いでボディから攻める流れ。
重心を低めにして入り、攻め上げてくる堀川に、久田が左右を合わせると、
堀川も上下にパンチを散らして対抗し、久田は逆にボディを狙う。
攻防の切り替えが共に鋭く、正確。レベルが高く、日本タイトルに相応しい内容。
4回と6回、堀川がバッティングか何か、判然としませんでしたが減点を2度取られ、
双方の応援団が、リングを挟んで言い合いになる場面もある中、
7回早々、久田が出て左フックをヒット。堀川をロープ際に追って追撃の連打。
久田が攻め、クリンチに出ようとした?堀川が前にのめって倒れ、これがダウンの裁定。
ダメージによって起こったダウン、と見た裁定なのでしょうが、ちょっと微妙にも思えました。
難しい判断ではあったでしょうが。
試合内容自体は接戦だったと見ましたが、減点ふたつに加え、このダウンがあり、
採点上では、はっきり差が出ました。
久田は三度目の対戦にして、初めて堀川に勝利。日本タイトル獲得となりました。
堅実な技巧と共に、パンチの威力も増している印象の久田は、拳四朗との対戦が流れ、
気の毒な面もありましたが、その代わりに、早々にこれまた闘い甲斐のある相手、
堀川との試合がセットされ、見事に勝利しました。
世界上位、というか王者が国内に多数いる階級で、これからさらに上昇して欲しいところですね。
見応えのある試合ぶりでした。堀川にも拍手したい内容で、出来れば会場で見たかったですが。
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大沢宏晋、再起戦は6月4日、堺で。
相手はWBA15位のエクアドル人、フリオ・コルテス。13勝11KO無敗。
けっこう、手強いところを選んだような印象です。実際は見てみないと、ですが。
日曜日、刈谷の会場で、大沢の姿を見かけました。
大沢に敗れたのを最後に、8連続KOで王座に駆け上がった坂の姿は、
彼の目にはどう映ったのでしょうか。
あの熱戦のあと、両者はスパーリングを何度もやるなど、交流があり、
大沢が坂にいろいろアドバイスをする、という関係にあると聞きました。
闘う男の友情、素晴らしいですが、同時に、再戦を見たいという気持ちもありますね。
まあこれは、ファンとしての勝手ではありますが。
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土曜日、府立地下の試合で、リング渦が起こりました。
OPBF王者、大石豊が最終回TKO負けで王座陥落、ダメージ甚大で緊急搬送されたと。
幸い、開頭手術には至らずとのことですが、引退の方向と報じられています。
これは実際に見ておらず、動画も見当たりません。
ただ、伝聞ですが、見るからに深いダメージを負っていると見えたにもかかわらず、
陣営が棄権せず、レフェリーも試合を止めず、結果として余計に打たれた選手が、事故に遭った。
非常に恣意的なレフェリングであった、という見方がある、ということです。
少し前にも、WBOアジアの試合で、どう見てもまともなクリーンヒットで日本の選手が
倒されたにもかかわらず、平然とスリップダウンの裁定を下した例がありました。
結果を知っている試合を、ネットの動画で見て「え-!」と声が出ることなど、
普段はほとんどありません。笑い事では済まないような、常識外のトンデモ裁定でした。
数年前から、一時期実現していた正常化への流れが止まり、逆行しつつある、と
折に触れて感じることがありましたが、全体的にはマシになりつつあると感じる反面、
時にこのような、恣意的な裁定、試合運営が依然として行われているのも事実です。
広く取り上げられたり、問題視されたりはしていないようですが、暗澹たる気持ちになります。
何とか、再び正常化の流れに戻ってほしいものですが...。
※タイ陣営側の撮影と思われる動画がありました。
ラスト2つのみで、画質も良くないですが、ことの次第はだいたい見られます。
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一時、関係良好と言われたプロアマの間で、またこんな問題が。
なんというか、いかにも昔懐かしいプロアマ関係、という感じの話題ですが、
こと少年ボクサーたちの話で、大人同士が揉めているというのは、どうにも気持ちの悪い話です。
どちらがどう、という断を下せるほど、事情を詳らかに知っているわけではないですが、
なんとか、風通しの良い関係を構築することは出来ないものですかね。
東京五輪という大イベントを控え、プロアマ協力の元、ことに当たってもらいたいものですが。
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高視聴率獲得、なんだそうです。
数字と中身が釣り合わない、なんていうのは何の世界でもあることでしょうが、
正直言って、ここまで来ると理解不能です。
ボクシングファンとしての勝手な気持ちを有り体に書けば、
大勢に見てもらいたいという気には、まったくならない試合でした。
そして、どれだけ良い数字が出ようと、それが発展的な何事かに繋がるかというと、
そんな期待はするだけ時間の無駄、というのが現実です。私はもう飽きました。
試合前後の「話題」という、いわば幻の世界に棲み続ける井岡一翔は、
ある意味では確かに、唯一無二の存在として、永遠に記憶されるのかも知れませんね。