さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

世界一流の「城攻め」ふたつ ゴロフキン&ロマゴン、強敵相手に揃って完勝

2015-10-18 20:41:19 | 海外ボクシング



今日は、WOWOW様のおかげで生中継を見られる、ありがたやありがたや、な日曜日。
なのですが、先週に引き続きMotoGPも生中継。しかも開催地が豪州なんで、時間丸かぶり。困ったものです。

とはいえ、私のGP好きやトラキチ(最近、すっかり感情を失っていますが)は、
所詮は拳キチの片手間ですので、当然ボクシングを優先して、GPは録画で見るわけですが。
ロマゴンとゴロさんの強さを堪能したあと見たGPが、これまた3クラス揃って、
それぞれにただ事では済まない、トンデモ展開連発で、全部見終えた今、へとへとに疲れております。


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ということで本題に戻りますが、ゲンナジー・ゴロフキンとローマン・ゴンサレスは、
それぞれに迎えた強敵相手に、揃って見事な、盤石の強さを見せつけてくれました。

かつて軽量級最強のパンチャーとして売ったハワイアン・パンチ、ブライアン・ビロリアは
初回早々からぐいぐい出てプレス、左ダブルを飛ばして先制。迫力満点。

普通の選手なら、これでイモ引いてしまいそうなものですが、強い構えで押し返すロマゴンがまた凄い。
左ボディを返し、右ストレートを上に。相変わらず、パンチとパンチの繋ぎが滑らかで、
なおかつ重いパンチを、空いたとこ空いたとこに打ち込んでいく。

3回、接近戦で振りの小さい右をカウンター、ダウンを奪う。
その後も、ひとつの動作で数発打つコンビネーションを駆使し、ビロリアを攻め立てる。
ビロリアの堅いガードを、内外に打ち分けるコンビで徐々に崩していき、8回に右ヒット連発。
9回、チェックの後の攻勢でストップとなりました。

毎度の通りの強さ。何が凄いといって、対するビロリアに衰えや疲弊などがまったく見えなかったこと。
にも関わらず、その圧力を早々に撥ね付けて、以降、ほとんどまともに攻勢を許さず、攻め落としてしまった。
冷静に、緩み無く、相手が反撃の手を、意志を失うまで続く、圧倒的な「城攻め」の如き攻撃ボクシング。
ローマン・ゴンサレス、またしても盤石の強さでした。


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続いて登場のゴロフキンも、IBF王者デビッド・レミューを終始圧倒しました。

こちらは、こういうと悪いですが、ロマゴンに対するビロリアとは違って、試合前から、
ちょっと格違いかな、という予見があり、実際の試合もほぼその通りかな、という印象でした。

立ち上がりから、ゴロフキンの正確なジャブが立て続けに決まる。威力、正確さが凄い。圧倒的。
レミューは序盤ほとんど打つ機会なし。
3回から少し手が出るが、4回左突いて出た後、ゴロフキンが少し「タメ」を作って打った左フックがヒット。
5回、左ボディでレミュー、ダウン。
この後はレミュー健闘も、長短上下の打ち分け自在なゴロフキンが圧倒。
8回、連打から右が決まってストップ。これまた圧勝でした。


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フライ級とミドル級の、盤石強打のチャンピオンの揃い踏みは、相手が共に強いにもかかわらず、揃って圧勝。
試合展開も、似た感じのものになり、終わり方も同様でした。

ビロリアの強打と圧力を、いつも通りの、繋ぎの滑らかな「強連打」で撥ね付け、攻め落としたロマゴン。
強く正確なジャブで、レミューの強打する機会を、早々からほぼ封じて見せたゴロフキン。

共に圧勝と書きましたが、彼らに僅かな隙や緩みがあれば、そこから展開を変え、結果を覆すだけの力を、
それぞれの対戦者は間違いなく持っていたはずです。
しかし、リングの上には、その可能性を封じ込め、打ち砕く強固な意志を持つ王者が君臨するのみでした。

マジソン・スクエア・ガーデンのリングで、強敵相手に隙の無い、揺るぎの無い試合を展開した王者ふたり。
健闘するビロリア、レミュー相手に、じっくりと攻めて勝つ「城攻め」の展開は、王者の名にふさわしい、
風格ある闘いぶりだったと思います。それを存分に見られた二試合でした。


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いやー、やはり世界の一流というのは凄いなぁ、とWOWOWを見終えて、
さておっかけ再生でGP見るか、と気軽に見始めたら、上記のとおり3クラス揃ってトンデモ展開でした。

Moto3ではチャンピオン争いのポイントリーダー、ダニー・ケントが無茶な切り込みをして、空中で一回転。
しかもバスティアニーニ他数名を巻き込んでリタイア。いつもはわざと順位下げて、後から追い抜くのが常ですが、
最近は柄にも無い無茶をしてはコケています。何がどうなっているのやら。まあ、無事で良かったですが...。
Moto2では中上貴晶が4位に入る。ちゃんと追い抜いて闘った上で。これはめでたしめでたし(^^)

で、MotoGPですが、ロレンソ、マルケス、ロッシにイアンノーネの4人が「こんなん、漫画でも無いやろ」
というようなデッドヒートを繰り広げ、見てるこちらはTVの前でうわわー、と声を上げることたびたび。
最後はマルケスが、ラストラップでファステストをマークしてロレンソをブチ抜き逆転勝利、という信じがたい結末。
もはや言葉もありませぬ。やっぱ化け物ですね、この子。

チャンピオンシップはロッシとロレンソ、ヤマハのダブルエース同士の差がまた詰まり、もうどうなるかわかりません。
こちらもやはり、世界最高峰の皆さんが、その力と技を存分に見せてくれた、とても贅沢な時間でした。


しかし、以前からちょくちょくあるんですが、ボクシングの生中継と被ると、本当に疲れます。
平凡な、というか、普通のレースならまだいいんですが、今日みたいなのは...(笑)

なんか、タイトルマッチを5試合見たあとみたいな気分です。それも全部名勝負!という感じで。
今日は半日、TVに釘付けでしたが、本当に贅沢な時間を過ごせました。



コメント (10)
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