さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

衝撃の予感

2012-10-11 05:30:51 | 西岡利晃

いよいよ迫ってきましたね、世紀の一戦...というか、
少なくとも今月、世界中で行われる数多のタイトルマッチの中でも、
はっきりとこの試合がナンバーワンのビッグマッチです。
そういう試合に、あの西岡利晃が出るのですから、これはもう大変なことです。

「せやねん」前日動画紹介しておきます。


まあ、試合が迫ってきたので予想というか、思うところをつらつらと書きます。

西岡ですが、まず昨年秋からほぼ一年のブランクがあり、その面では不安がありますね。
年齢、歴戦の疲弊、拳の状態などもまた、同じくです。

ただ、ムンロー戦やラファエル戦で見せた安定感、左強打という武器を持ちつつ、
布石の部分が充実し、展開がどうなっても適応して闘えるボクシングは、
これまでノニト・ドネアが闘ってきた122ポンド級の相手には無かったものです。

試合展開としては、西岡の左がどの程度、ドネアに脅威を与えられるかで、
だいたいの流れが決まってくるような気がします。
ガードの上からでも、西岡の、相手の急所に鋭く角度やタイミングの「合わせ」をする
左ストレートの威力を実感させることができれば、その左を軸に、展開が作れます。


で、問題なのはドネアが、その左に対して、どう応対するのかですね。

ドネアが、西岡の強打を警戒して足を使うことは、普通にあるでしょうが、
さりとてドネアがセーフティにポイントアウトを狙うのか、というと
どうもこの人、そういう風な考え方はしなさそうに思えて仕方ないんですね。

この試合、ここからが何より怖い話になってくるんですが(^^;)
ドネアというボクサーは、ベタに左回りなんかして、こつこつ当ててポイント取って、
あわよくば終盤に攻めて詰めて、みたいな、普通の発想を持っているのでしょうか。
私には、この辺がどうにも疑問に思えてしまうのです。

そもそも、フライ級であのビック・ダルチニアンに勝ったときの、あの倒し方からして、
普通の発想から遙かに遠いもののように思います。
軽量級最高の強打者であるダルチニアンに対し、左のガードを下げて構え、
相手が強打を振るタイミングを見極めて、左フックをカウンターして倒した。
ほんのわずかでもタイミングが狂い、立ち位置を間違えれば、
一打でキャンパスに沈んだのはドネアの方だったでしょう。

まあ、何もそこまで遡らずとも、122ポンドで闘った二試合を見ると、
フライ級から数えて4階級目の試合にも関わらず、これまでと同じように、
攻めて攻めて、相手の手を出させて、そこにカウンター決めて、さらに攻める、という型です。


この試合は、普通の世界トップクラスの発想を超えた、
セーフティな考え方がある程度排除された試合になるのではないかという予感がします。
究極の力、技、速さを、真っ向から競い合おうとする、シンプルでスリリングな試合。
ノニト・ドネアの「フラッシュレフト」と、西岡利晃の「モンスターレフト」、
いったいどちらが先に決まるのか。結局はそれだけを見る試合になるのではないかと。
ことに、早い勝負になった場合は。


もちろん、この強打の応酬が、試合を決しなかった場合、その後の展開は、
ドネアの若さと、西岡の経験、どちらが優るのか、ということになりましょう。
私は、ドネアの若さ、速さが優るだろうと思う反面、様々な苦境を乗り越えて
このビッグマッチまで闘い続けて来た西岡の経験が生きる場面も、必ずあると見ます。
あと、122ポンドクラスにおいては、かつて全てを思いのままに支配してきた
ドネアの絶対的な強さが発揮されるには至っていない、という気もします。



つらつらと書いてみて、自分でも全然予想になっていないことに呆れていますが(^^;)
とにかくこの試合は、単に楽しみというより、むしろ見るのが怖いという気さえしますね。
この試合はそれほどに、勝ち負けを越えた衝撃を、我々に与える試合になりそうです。


実は先の週末、風邪ひいて寝込んでたんですが、治りかけにこの試合のプレビュー番組を見て、
あれこれと思いを巡らせていたら、また大汗をかいてしまい、シャツを二枚も着替えました。
エエ歳こいて何やっとるんですかねぇ...己のバカさ加減に、ほとほと嫌気がさします(--;)


...まあ、そんなどうでもいい話はおいといてですね、
いよいよ週末、決戦です。
西岡利晃の長きに渡る闘いの到達点となる一戦。しかと見ましょう。








コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする