昨日はチャーリー太田vs湯場忠志戦をホールにて観戦してきました。
ホールで試合見るのは本当に久しぶりで...いつ、何の試合が最後だったか
ちょっと思い出せません。
湯場忠志四冠なるか、という一戦だったわけですが、かつての前田宏行ですら
4階級目は「歯がたたない」感じで負けていることもあり、
やはりきついだろうなと思っていました。
世界でも三階級目でへろへろになりつつ勝つ、という例も多いですし、
昨今はそういうの関係ない人もいてますが、やはり普通に考えれば...というところでした。
試合は両者共に強打を虎視眈々と狙い、そして警戒しあう、静かな中にも
スリル漂う展開で始まりました。
最初から左強打を狙う湯場は、右リードなど皆無、組み立てより手応えを
先に欲しがるような形。抜群の素質を持ちながら、ボクサーとしては
いつまでも未成熟なままという、湯場というボクサーの悲劇性が
そのまま今回の試合運びにも出ていて、何とも言えぬ気持ちで見ていました。
対する若き王者チャーリーは、湯場が好打するとすぐに打ち返す、厳しい対応。
湯場をしっかり見据えて、落ち着いた闘いぶり。どっちがベテランかわからん風情。
中盤、湯場が徐々に左を当てる頻度が増えるが、チャーリーが
その都度厳しく打ち返すので、なかなか明白にペースを取れない。
7Rは湯場の左が好打し、チャーリーが一瞬バランスを失うも、
ここで肝心の追撃が甘い湯場。
逆に終盤、湯場を上回る好打、攻勢を見せたチャーリーが勝利を決定づけました。
さうぽん採点は115-113チャーリーです。ちょっと湯場に甘いですね、ハイ。
しかし両者共に強打を持つだけに、最後までスリリングな一戦でした。
若きチャーリーの終盤の攻勢は、彼のさらなる可能性を感じさせたし、
湯場はとても4階級目とは思えない強さで、王者を苦しめました。
見に来て良かった、といえる好ファイトでした。
しかし同時に、磨かれざるダイヤモンド、湯場忠志の姿に、
改めて悲しみを覚えてしまったファイトでもありました。
最初から左だけを狙い、ジャブで試合を作れない。
受け身に回るとすぐ不安定になり、ロープ際で回るときのステップワークも駄目。
普通のボクサーが持ち得ない体格と強打を持ちながら、弱点も露わなままの、
切り出したままの大木を思わせる姿は、過去にいくつか見た試合の印象そのままでした。
ライトからウェルターの頃、その素質の凄さを目の当たりにして
彼には本当に壮大な夢を見てしまったものですが、その素質が
完全に開花した、と言って良いのかどうか、ちょっと躊躇がありますね。
とはいえ、彼は彼の置かれた状況の中で、懸命に頑張り、闘い続けてきたわけで、
そこは疑いなく、認めざるをえないわけですが。
しかし上記した通り、4階級目の挑戦とは思えない強さは、まさに驚異でした。
王者チャーリー共々、素晴らしいファイトに感謝したいと思います。
ホールで試合見るのは本当に久しぶりで...いつ、何の試合が最後だったか
ちょっと思い出せません。
湯場忠志四冠なるか、という一戦だったわけですが、かつての前田宏行ですら
4階級目は「歯がたたない」感じで負けていることもあり、
やはりきついだろうなと思っていました。
世界でも三階級目でへろへろになりつつ勝つ、という例も多いですし、
昨今はそういうの関係ない人もいてますが、やはり普通に考えれば...というところでした。
試合は両者共に強打を虎視眈々と狙い、そして警戒しあう、静かな中にも
スリル漂う展開で始まりました。
最初から左強打を狙う湯場は、右リードなど皆無、組み立てより手応えを
先に欲しがるような形。抜群の素質を持ちながら、ボクサーとしては
いつまでも未成熟なままという、湯場というボクサーの悲劇性が
そのまま今回の試合運びにも出ていて、何とも言えぬ気持ちで見ていました。
対する若き王者チャーリーは、湯場が好打するとすぐに打ち返す、厳しい対応。
湯場をしっかり見据えて、落ち着いた闘いぶり。どっちがベテランかわからん風情。
中盤、湯場が徐々に左を当てる頻度が増えるが、チャーリーが
その都度厳しく打ち返すので、なかなか明白にペースを取れない。
7Rは湯場の左が好打し、チャーリーが一瞬バランスを失うも、
ここで肝心の追撃が甘い湯場。
逆に終盤、湯場を上回る好打、攻勢を見せたチャーリーが勝利を決定づけました。
さうぽん採点は115-113チャーリーです。ちょっと湯場に甘いですね、ハイ。
しかし両者共に強打を持つだけに、最後までスリリングな一戦でした。
若きチャーリーの終盤の攻勢は、彼のさらなる可能性を感じさせたし、
湯場はとても4階級目とは思えない強さで、王者を苦しめました。
見に来て良かった、といえる好ファイトでした。
しかし同時に、磨かれざるダイヤモンド、湯場忠志の姿に、
改めて悲しみを覚えてしまったファイトでもありました。
最初から左だけを狙い、ジャブで試合を作れない。
受け身に回るとすぐ不安定になり、ロープ際で回るときのステップワークも駄目。
普通のボクサーが持ち得ない体格と強打を持ちながら、弱点も露わなままの、
切り出したままの大木を思わせる姿は、過去にいくつか見た試合の印象そのままでした。
ライトからウェルターの頃、その素質の凄さを目の当たりにして
彼には本当に壮大な夢を見てしまったものですが、その素質が
完全に開花した、と言って良いのかどうか、ちょっと躊躇がありますね。
とはいえ、彼は彼の置かれた状況の中で、懸命に頑張り、闘い続けてきたわけで、
そこは疑いなく、認めざるをえないわけですが。
しかし上記した通り、4階級目の挑戦とは思えない強さは、まさに驚異でした。
王者チャーリー共々、素晴らしいファイトに感謝したいと思います。