さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

あの右は見えませなんだ。

2007-05-06 23:31:04 | フロイド・メイウェザー
「良き小男」が勝ちました。
しかしこの小男、ちょっと凄すぎる才能の持ち主です。
好き嫌い以前の問題として、この事実は認めざるを得ません。

序盤、完全に負けの流れかと思ったのですが、
5R、ロープを背負った状態から、デラホーヤの連打の繋ぎを
切り裂くように放たれた右のカウンターパンチ。
あれにはしびれました。
まさに、見る者の感覚を越えた、天才の一打でした。

デラホーヤが己の有利な体格差や、大舞台の経験を生かし、
持てる知略の限りを尽くして、
メイウェザーを封じ込めよう封じ込めようと画策しても、
やはりその網を切り裂いてしまう、天才の切れ味。
あのシーンだけで、今日はお腹いっぱいです(^^)
もちろんその後のきわどい攻防の連続も、見応えありましたが。


判定は割れていましたね。
一応、私も採点はやってまして、115-113で
メイウェザーになってました。
ラスベガスの採点傾向が云々という話もありましたが、
要するに、ナックルを相手の急所とされるところに、
直角に、或いはそれに近い角度で当てた回数を最優先して
採点すれば、どうしてもこうなるような気がしますが...。

ま、しかし、そういう細かい話はこっちにおいといて(/^^)/
共にボクシングの歴史に名を残す「良き大男と小男」の対決、
大いに楽しませていただきました。
やっぱ、高いゼニ取るだけのことはあります(←と、どこまでも下世話な関西人)。

しかし、ふたりとも引退とか言ってるんですねぇ...。
まぁ、ボクサーの口にする「引退」なんて、
いちいちまともに取ってたらきりがないですが。
しばらく今後に注目、というところでしょうか。

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「良き男」ふたり

2007-05-06 02:08:12 | フロイド・メイウェザー
「良き大男は、良き小男に勝つ」という格言があるそうです。

古くはデンプシーvsカルパンチェの昔から、
ジョー・ルイスvsビリー・コン。
ロッキー・マルシアノvsアーチー・ムーア。
あのシュガー・レイ・ロビンソンも、ライトヘビー級では負けてます。
アリvsボブ・フォスター、モンソンvsナポレス、
その他あれやこれや、漏れ落ちが多々ありましょうがご容赦くださいませ(^^;)

まあ、とにかく優れたボクサー同士の闘いは、
下のクラスから上がってきた方が負けるものだったのです。

しかしホームズvsスピンクスあたりから、その常識は崩れ始めました。
ハグラーvsレナードもそのうちかもしれません。
近いとこではジョン・ルイスに勝ったロイ・ジョーンズとか。

あと数時間後に迫った一戦も、クラスの違う名ボクサー同士の闘いです。
それも、あまりにも違い過ぎへんか、というくらい違います。
勝つのは大男か小男か、というところですが。


しかしこの試合、敢えてウェイト面の差、両者のピークの差を無視してまで、
敢えて挙行される影には、単に最強を決める、というのとは
何か違う意味が見えてくるような気がしています。

デラホーヤにとっては、アメリカの、ひいては世界のボクシング界が
やや停滞期にあるという危機感が、プロモーターとしてのデラホーヤを
突き動かした、という部分が大きいと推察します。

メイウェザーにとっては、ボクサーとして誰より優秀でありながら、
スーパースターとしての地位を掴めていないジレンマを解消するために
是非とも必要な試合でしょう。

このふたりが闘って、どちらかが勝ち、負けるわけですが、
そのあと、我々は世界のボクシングに、どのような光景を見い出すのでしょうか。
今はただ、その光景が、清々しく、豊穣な実りを予感させるものであって欲しいと思います。
さて、そんなことで、そろそろ寝ますか...
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