ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路 (64回)

2009年11月01日 | 思い出話
            平成15年3月14日(金)
      第61番札所 香園寺   第62番札所 宝寿寺
               そして帰宅



   距離:27K  栄屋旅館 ~ 横峰山 ~ 香園寺 ~ 宝寿寺   (2)


昨日買った「ラスク」と「キーウイ」で昼食を摂っていると、元警官が「おさきに」
と行かれました。次に「お化粧美人が来られて、暫く一緒に歩きました。心臓
が悪いといわれますが中々の歩きっぷりです。平地は良いのですが、登りが
駄目だそうです。そういえば横峰山の登りでは時間が掛かっておられました。

「左への遍路道を見落とすと、とんでもない方に行ってしまうので、見落とさな
いように」と元警官遍路さんに注意を受けておりました。一度、小さな遍路道
への標識を見落として、味気ない車道を行った経験があるので、「左」ばかり
を見て歩きました。その道は大きく、私的には見落とすかも知れないという小
さな獣道を想像していましたから、かえって「この道で良いの?」と心配にな
るくらい、その道は「左に行け!」と言うように在りました。

途中で足の痛みに耐えかねたのか、元警官遍路さんが座り込んで足の手入
れをしていました。辛いだろうな…過っての自分の辛さを思い出しました。

「旦那さんだいぶ前に行きはりましたで…」「ハイ、何時もですから、お先に」主
人は時々休んで私を待つが、私はスローペースで小休止なしです。これが私
達の遍路の仕方です。相手に合わせますと疲れます。離れすぎての確認は携
帯電話と言う現代の優れものが中を取り持ってくれます。

私達も第61番札所 香園寺の奥の院でトイレを借りて靴を脱いで休みました。


                   香園寺の本堂と大師堂


香園寺について驚きました。境内の広さ、開放感もそうですが、目の前に鉄
筋の建物がド~ンと言う感じで建っていたからです。学校の体育館の上等を
思い浮かべていただきたいです。「なに?これ?」建物はこれのほかに左手
にもう1棟、其処は納経所のようで、人々が納経所片手に並んでおられた。
この2階と奥にホテル並みの宿泊施設があるらしい。

まずは正面の1階を覘いてみました。なんだか違うような気がしました。それ
なら残るは2階しかない。歩きつかれた私にはこの階段は酷だ(写真左の階
段がそうです)2階で又吃驚びっくりビックリ。其処にはご本尊の大日如来様
が大きく大きく黄金色に燦然と坐しておわします。

その前は600席あまりの椅子席になっていました。残念な事に、靴を脱がな
ければならなかったのでパスしました。後で納経所の方に聞くと1階は2階本
堂に上れないご老人や脚の悪い方のための聖堂だそうです。新しいと感じて
いたのですが昭和51年建造と言う事で20年以上経っているのです。

驚き、圧倒されたものの、何かが違う、私はこんな建物を見に来たわけでは
ない。お大師さんが縁起を持たれた何かを感じ取りたくて来たのに、という思
いがしきりにしたのです。こんな気持ちは私だけなんでしょうか。

先日高野山に、おかだとよいちさんの遍路展を見に行った時に、この61番
の建物について、良い感じを受けなかったと添え書きしてあるのを読んで、
この異常さと言うか「何か違う!」と言う思いを持ったのが私だけではなか
ったとしてホッとしました。

今回最後の寺「宝寿寺」に急ごうとした時、元警官遍路さんが入ってこられま
した。「又、ご縁がありましたね」「すみません写真を写していただけますか」
足を引きずっている彼を写しました。良く此処まで頑張られました。今日は此
処で泊まられるそうです。



第62番札所 宝寿寺は直ぐのはずなのに、どういうわけか迷いに迷って着
いたのが4時55分です。納経帳に先に記入していただく。此処が又「香園寺」
と対照的に小さい。お祈りもそこそこに出ました。入り口(竹竿で仕切るだけ)
で無言で竹竿を持って待つお坊さんに気が気ではありませんでした。5人ほど
居た遍路が祈って帰るのにそんなに時間は掛かりません。それくらい(竹竿を
持たずに)待ってくれても良いのではないか、は遍路側の言い分だろうか。閉
める時間は時間と言う事だろうか。サラリーマンと同じ勤務感覚なのか?

伊予小松駅は直ぐ近くにありました。小さな駅でした。待合室で遍路装束を脱
ぎ、普通の服に着替えました。其処に居たおばさんが「頂き物ものだけれど…」
とみかんと甘酒の缶2個をお接待してくださいました。

下校の時間帯らしく、駅でも、電車の中も学生でいっぱいでした。今治で下りて
駅前で夕食を食べました。今治駅前と言う所は何も無い場所で、余分な時間を
潰す所が無く、仕方が無いので歩いて今治港に向かいました。商店街と思しき
場所もお店はまだ8時だというのにシャッターを下ろしています。今治港に着い
て間もなく雨が降り出しました。「早く着いて良かった」と語り合いました。


船はガラ空きでした。揺れる事も無く、すんなりと神戸港に着きました。
7回目も無事終了しました。


           ダイアモンドフェリー  (7泊目)

3月15日19:54  こばやしさん  (受)
無事帰宅されおくつろぎの事と思います。天気予報も「傘マーク」が出てきた為、どのように
されるのかな…と思っていました。遍路中好天気で本当に良かったですね。これも日頃の行
いが良いからでしょうね!!本当にお疲れさまでした。貴重な情報を頂き有難うございました。
昨日の午後からよんどころない用事の為メールを見る事が出来ず、「横峰寺到着」の感激をご
一緒する事が出来ず残念でした。今回、XXさん(私)のメール、待ち遠しくて、ワクワクする楽
しさでした。なにぶん初心者ですのでご迷惑かもと思いながらも、お邪魔しました。ゆっくりお
疲れを取ってください。 こばやしかずお いさを


今回一番心配でした「横峰寺」もお天気に恵まれ、無事通過しました。残念
だったのは予定していた「石鎚山」が雪で登れなかったことです。その分2日
早い帰宅です。

小林さんとも始めてメール交換をしていただきました。「待ち遠しくてワクワ
クする楽しみでした」とメール頂き嬉しかったです。又お願いしますね。

メールは私の日記代わりであり、楽しみでもあります。皆様どうぞ宜しくお願
いいたします。人様から頂くご協力が此処まで私達を歩ませてくれたと思って
います。  

早いもので後2回ほどで結願の予定です。なんだか名残惜しくて、ゆっくり歩
みたい気持ちと、やはり一日も早く「大窪寺」にたどり着きたい気持ちが鬩ぎ
あう今日この頃でございます。


            今回歩いた距離   合計 137K
     第1番札所 ~ 第62番札所までの総数  935K
コメント
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