遊煩悩林

住職のつぶやき

万年無休

2018年12月06日 | ブログ

8年半乗った車を買い替え。

気に入っていてまだ乗れるのですが。

ただ考えてみると8年前とでは、家庭の状況がずいぶん変わった。

当時5歳の長男は中学生になり、チャイルドシートに乗っていた長女は10歳に、末の娘に至っては存在すら。

家族そろって外出する機会も減ってきたが、まれに全員乗ると窮屈感がハンパない。

それは運転手の私の体重・・・腹まわりとかの関係もあるかもしれないけど。

買い替えを決断させたのは、兄が車に乗らなくなったということも大きい。

選択の条件は、家族5人プラス兄という設定で6人乗り以上。

7月にオーダーして11月末日の納車。

まるまる5ヵ月待った新車がやってきてこころなしか心がざわめいている。

心といっても、煩悩である。

煩悩はよく炎に喩えられるが、まさに燃えさかる煩悩である。

煩悩を燃やし、燃料を燃やし、環境を汚染しながら。

貧瞋痴の三毒がまさに生きる原動力になっている。

親鸞という人は煩悩を氷で表現してくださっている。

煩悩の氷解けて功徳の水となる

また正信偈には

不断煩悩得涅槃

とも。

煩悩に休みはない。夢の中まで煩悩まみれである。

煩悩ますます盛んにして阿弥陀さまのおはたらきも多忙を極める。

煩悩に休みなし

慈悲に暇なし

と師走の掲示板。

「ブラックフライデー」「サイバーマンデー」、お歳暮だ、クリスマスだ、正月だ、と。

この時期、あるご門徒のおばあちゃんの言葉を思い出す。

お念仏がないと年を越せんでなぁ

いつだったか年の瀬に申経を依頼に来られてそう言われた。

私の口からそんな言葉が出る日が来るのだろうかという師走。

 

なむあみだぶつ

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