非国民通信

ノーモア・コイズミ

野党(ただし国政に限る)がダメすぎる

2013-07-30 22:12:25 | 政治・国際

仙台市長選:告示 現職、新人の一騎打ち(毎日新聞)

 任期満了に伴う仙台市長選が28日告示され、いずれも無所属で、再選を目指す現職の奥山恵美子氏(62)と新人の角野達也氏(54)の2人が立候補を届け出た。投開票は8月11日。

 奥山氏は政党推薦は受けないが、自民、民主、公明、社民の市議会与党会派の議員が支援。東日本大震災の復興施策の継続や、新規雇用創出などを公約に掲げる。共産が推薦する角野氏は、昨年度末で打ち切られた被災者向け医療費負担免除制度の復活など、福祉施策の充実を訴える。

 

 形式上は「無所属」で出る候補も地方選挙では多いわけですが、実質的にどこが支援しているかを隠せているケースは滅多にありません――というより、調べれば誰にでも分かるようになっています。もちろん有権者が候補者の「無所属」という自称を鵜呑みにして、ロクに調べないまま無所属と信じて投票していたと推測されるケースはないでもありませんけれど。それはさておき仙台市長選、自民&民主&公明&社民vs共産という、よくある構図が伝えられています。国政選挙ではあたかも対立しているかのごとき装いを続けた党も、根っこではしっかり繋がっているのです。今回は自民党候補のワタミ会長だって、前の都知事選では民主党が推していた人物です。せっかくなら参院選でも相乗りしてやれば良かったのに、と思います。結局これこそが「ねじれ」であり、真のねじれ解消は野党のフリをして与党への批判票を掠め取っていく泥棒政党が消滅したときではないかと、そう感じるところです。

 

 ……で、この時期は水を飲んだ後に倦怠感や吐き気に見舞われることが多いです。ナトリウム不足で起こるとされる症状に近いような気もします。基本的に塩気の濃いものを好んで食べているだけに、いかに夏場とは言えちょっとやそっとで塩分が不足するとも考えにくいのですが、汗をかいたら水分を補給するだけではなく塩も少しは舐めて置いた方が良いのでしょうか。ナトリウムの補給が必要なほど汗をかくのはスポーツや肉体労働の時くらいだと思っていたのですけれど、どうにも調子が悪いので。

 一般にナトリウムは過剰摂取になりがちです。特に日本食は塩分が多い、健康のためには減塩が必要だと説かれることが多いわけです。ところが反対にナトリウムを補給すべきと言われる局面もあって、それが夏場の炎天下での作業など、多量の発汗によって水分だけではなくナトリウムが体外に排出されてしまう場合ですね。このとき水ばかりを補充すると体内のナトリウム量のバランスが崩れてしまう、なおさら体調を悪化させてしまうことに繋がります。汗で失った水分だけではなく、塩分もまた補給しなければいけないのですが、まぁ時には減塩、時にはナトリウムの補充と忙しないことです。

 結局のところ塩分が少なければ少ないほどよいものでもなければ多ければ多いほどよいわけでもない、常に中庸をキープしなければならない――当たり前のことですが、そういうことです。ところが我々の社会では、しばしば一方だけが正しいとされる、あるいは一方だけが絶対悪とされることが多いように思うのです。例えば女性の体重とかはどうでしょう、標準体重を下回ってもなおダイエット(減量)に励む女性も少なくありませんし、ちょっと体重が増えて適正体重に近づけば「激太りだ!」と大騒ぎする人が私の職場にもいます。そういう女性を冷ややかな目で見る世間の男性も、例えば物価/インフレに対してはどうなのやらと。

 とにかくインフレは悪だ、絶対にインフレになってはならない、日銀総裁が想像を絶して無能な白川であった時代の方針はそういうものでした。ちょっとでもインフレ目標を掲げようものなら「ハイパーインフレになる!」と叫んで回るなど、低ナトリウム血症の人に塩分取りすぎの害を力説するがごとき人も政財界に闊歩していただけではなく、それが世間でも一定の支持を集めているのではないでしょうか。日本「以外」の国の物価水準の推移とは裏腹に、「とにかくインフレだけは絶対にダメ」と信じているかのような振る舞いを続けてきた前政権時代は、ひたすらダイエットに励む女性を笑えるようなものではなかったと思います。

 円相場もまた然り、アベノミクス批判と称して「円安で家計が/経営が苦しくなった」という声をしきりに取り上げる政党やメディアもまたあるのですが、ただ円相場がリーマンショック前の水準に「戻った」程度で大騒ぎするようでは、流石に着いていけません。むしろ1ドル80円未満という空前の円高に何か異常なものを感じてはいなかったのかと、超・円高で苦しんでいる人や事業者の存在をどう考えているのかと問いたくもなります。円安の害を声高に説くのなら、じゃぁ実体経済から大きくかけ離れた円高は気にしなくて良いのか、と。

 結局のところ、デフレという世界でもまれに見る珍現象を是正しようとする党と、それを批判する党、1ドル80円割れという異常事態に介入する党と、それを批判する党、前者の方が明らかにバランス志向であると言わざるを得ません。前者――要するに自公政権ですが――にも批判されるべき点はありますけれど、野党筋の批判は的を外したものが多かった、むしろ与党とは異なる立場をとるために輪をかけてアンバランスな主張を繰り返していたようにも思います。まぁデフレ放置/円高放置を続けてきた民主党辺りは、それを是としているからであって決して自公政権に反対だからではないのかも知れませんけれど。

 

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アニメ業界と宮崎駿 (唐揚げ)
2013-08-12 16:18:09
宮崎監督のアベノミクスへの考えが書かれた記事です。
http://news.livedoor.com/article/detail/7899015/
記事の前半部分は中韓両国との関係改善を求めたもので悪い記事ではないのですが、気になったのは後半部分の
「現在の世界経済の先行きは不透明だと話し、通貨供給量を増やすことは決して良いことではないとアベノミクスを懸念。大事なのは真面目に仕事をして日々を過ごすことだと強調した。」
の部分です。通貨供給量が白川時代のままだと日本はデフレのままってことですが、そんな状態では「真面目に仕事をして日々を過ごす」ことは難しいと思います。なにせデフレでは名目所得は増えませんから。
というか真面目に働いても食えないのがアニメ業界(個人的には日本で一番ブラックなイメージがあります)でして、その業界の大御所の宮崎監督がこういうことを言うのは大変違和感を感じます。
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Unknown (非国民通信管理人)
2013-08-12 23:56:06
>唐揚げさん

 基本的に文明論べっとりの人ですからね。経済的(物質的)な豊かさや進歩には強い嫌悪感を持っているタイプなのでしょう。結果的にではあれ、宮崎駿の経済観はこれまでの世界に例を見ないデフレ不況を招いてきた日本型新自由主義の枠内に綺麗にはまり込んでいるようにも思いますが、まぁ人を使う側であって、雇われる側の人間ではないこともあるのかも知れません。デフレは、既に功成り遂げた人、既に財を築いた人にとっては、下からの突き上げを抑えてくれる好都合な状況ですから。
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