非国民通信

ノーモア・コイズミ

橋下氏を支持する人たち

2008-01-28 22:41:56 | ニュース

橋下氏、無党派層の半数獲得 若者票も集める(朝日新聞)

 朝日新聞社が27日の大阪府知事選で、投票者を対象に行った出口調査によると、初当選した橋下徹氏=自民府連推薦、公明府本部支持=は、無党派層で50%の支持を得たほか、女性から6割近い支持を集めたことが分かった。

(中略)

 投票の際に重視したのは「候補者個人の魅力」が39%と最も多く、「主張する政策」で選んだ36%を上回り、今回は政党や政策より個人が前面に出る選挙となった。

 「魅力」で選んだ層では橋下氏への投票が72%と突出。21%にとどまった熊谷氏に大差をつけた。「政策」で選んだ層では、橋下氏が37%、熊谷氏が36%と競り合い、梅田氏も26%だった。

 男女別でみると、橋下氏は女性の好感度が高く、57%が橋下氏に投票したと回答、熊谷氏に倍以上の差をつけた。年代別でも、橋下氏はすべての年代でトップで、30代で6割を超え、60代を除く年齢層で5割以上を占めた。熊谷氏が橋下氏を上回ったのは、60代の男性だけだった。

 あの閉鎖的で独善的な横綱審議委員会や大相撲協会が変革するためには、ぜひとも朝青龍に勝って欲しいなぁ、と思っていたけれど負けてしまったのが昨日の話。がっかりしていたら二度目のがっかりが大阪の府知事選、こちらは事前に予想していた結果とはいえ、しょーもないなぁ、と。別に大阪人の体を張ったボケというわけでもないでしょうが、次に来るのは軽いツッコミならぬ本気のパンチでしょうに。

 それはさておき、開票とほぼ同時に当確が出るほどの圧勝だった橋下氏ですが、自民、公明党支持者以外の強力な支持層となったのは女性と比較的若い世代、いつものパターンでした。自民党支持層、石原慎太郎支持層と同じ傾向ですね。どの候補が最も自分にとって不利益になるかを探り当てるその嗅覚と、決して自分にとってプラスにはならない候補に投票し続ける自己犠牲の精神には感嘆せざるを得ません。

 「主張する政策」で候補を選んだと自称する人は橋下氏37%、熊谷氏36%、梅田氏26%との結果ですが、「候補者個人の魅力」で選んだという人は実に72%が橋下氏に投票したとか。橋下氏の魅力って何なのでしょうね? 昨日取り上げた「誇りに思うこと」の中身と同様に、具体的に突き詰めてみれば何もない、そんな気もしますけれど。

 かの安倍晋三の就任当時、支持理由の中には少なからず「ハンサム」というのがありました。それが支持の理由になり得るのかという以前に、「ハンサムかな?」(まぁ、人の好みはそれぞれで)という疑問が真っ先に頭に浮かんだのですが、いつの間にか「ハンサム」という支持理由は跡形もなく消滅してしまいました。さて橋下氏の支持理由はどうなるでしょう? 橋下氏が変わらなくとも、周りの気持ちは容易く崩れてゆくものです。

 対立候補に支持が集まらなかった理由には、根強い民尊官卑の考え方もあるでしょう。とにかく「官」的なものは良くないものと考える、「民」に近いことを良しとする考え方があるわけです。そういう民尊官卑の空気の中では、より真っ当な「政治家」のイメージを持つ人は卑しいものと蔑視され、より「政治家」のイメージから遠いものが尊ばれる、いかに政府与党と学会の支持を取り付けていても、です。横山ノックや石原慎太郎、小泉純一郎にそのまんま東、そして橋下徹が、その内容を問わない支持を集めたのは、「官」から遠ければそれだけで良しとする、思考のオートマティズムが背景にあるのではないでしょうか。単に知名度の問題だけではなく、真っ当であれば真っ当であるだけ否定され、逆に何らかの点で「外れている」ことが過大に評価される、そういう要素も考えてみる必要がありそうです。

 

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コメント (10)
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