昨夜は JIMS「消費者行動のダイナミクス部会」。最初の報告は松村さん(大阪大学),山本さん(成蹊大学)による「モバイルSNSにおけるクチコミネットワークの価値」。さるモバイルSNS について,誰が誰の招待で入会したかのネットワークを作成。それに基づき,会員のサイト内消費行動がどれだれ「伝播」したかを推計している。つまり,顧客の評価を本人の購買だけでなく,他者への影響を考慮して行なっている。
プロアからの質問としては,分析対象とする顧客の入会時期を揃えなくていいのか,ある会員の購入がすべて招待によって起きたと考えていいのか(別の誰かによる招待の可能性は考えなくていいのか),コスト(仮想貨幣とはいえ機会費用はある)をどう扱うか,各指標で上位となった顧客の特徴だけでなく全体の分布や関係はどうなっているか,など。また,支払いを伴わないサイト内活動をどう扱うかについて議論があった。
次いで,同じく松村さんによる「影響伝播モデルIDMによるTwitter分析」。松村さんの IDM (Influence Diffusion Model) はメッセージ間の語の伝播に基づきメッセージ,あるいは発話者や語の影響力を分析するモデルだが,その線形代数的表現が説明されたあと,Twitter データへの適用例が紹介された。このモデルを用いれば,単なる頻度とは異なる指標が得られる。多く発言している人に大きな影響力があるとは限らない。
元々電子掲示板データの分析から出発した手法だと思うが,Twitter というあらかじめ140字に制限された発言に適用することで,よりシャープさを増す可能性がある。特に,Retweet には参照先の発言が引用されるので,語の伝播をとらえやすい。モデルはすっきりとして美しいが,分析対象とするメッセージが大量になるとふつうのPCで計算できるのかと松村さんに問うと,疎行列の計算モジュールを使えばよいとのこと。
今回も大学教員から実務家(いずれも研究者な方々),マーケティングから経済あるいは社会心理学まで,様々な方々に集まっていただいた。懇親会は2つのテーブルに別れたが,「女子」の創造的破壊力が非常に印象的だった。女子力を活かせない大学や学会には未来がない。
プロアからの質問としては,分析対象とする顧客の入会時期を揃えなくていいのか,ある会員の購入がすべて招待によって起きたと考えていいのか(別の誰かによる招待の可能性は考えなくていいのか),コスト(仮想貨幣とはいえ機会費用はある)をどう扱うか,各指標で上位となった顧客の特徴だけでなく全体の分布や関係はどうなっているか,など。また,支払いを伴わないサイト内活動をどう扱うかについて議論があった。
次いで,同じく松村さんによる「影響伝播モデルIDMによるTwitter分析」。松村さんの IDM (Influence Diffusion Model) はメッセージ間の語の伝播に基づきメッセージ,あるいは発話者や語の影響力を分析するモデルだが,その線形代数的表現が説明されたあと,Twitter データへの適用例が紹介された。このモデルを用いれば,単なる頻度とは異なる指標が得られる。多く発言している人に大きな影響力があるとは限らない。
元々電子掲示板データの分析から出発した手法だと思うが,Twitter というあらかじめ140字に制限された発言に適用することで,よりシャープさを増す可能性がある。特に,Retweet には参照先の発言が引用されるので,語の伝播をとらえやすい。モデルはすっきりとして美しいが,分析対象とするメッセージが大量になるとふつうのPCで計算できるのかと松村さんに問うと,疎行列の計算モジュールを使えばよいとのこと。
今回も大学教員から実務家(いずれも研究者な方々),マーケティングから経済あるいは社会心理学まで,様々な方々に集まっていただいた。懇親会は2つのテーブルに別れたが,「女子」の創造的破壊力が非常に印象的だった。女子力を活かせない大学や学会には未来がない。