総選挙の結果,民主党が308議席を獲得して大幅な単独過半数。メディアの世論調査どおりの結果で,アナウンスメント効果はなかったということに。非自民党政権の誕生は細川内閣以来16年ぶりで,野党第一党が総選挙で過半数をとって政権交代するのは戦後初である。したがって,この出来事を「歴史的」瞬間と呼ぶことができる。
といっても,議会制民主主義の国で政権が交代するのは当たり前のことだ。当たり前のことが起きて,それを歴史的だというのは,本当は情けないことである。しかし,一度これを経験すれば,今度政権交代が起きたときに,歴史的だといって騒ぐことはなくなる。その意味で,この出来事は,日本における歴史的な瞬間なのである。
開票速報の序盤,与党の大物・有名議員が次々小選挙区で敗退していくのを見て,まるで「革命」が起きたような感じがした。これまで権勢を誇った政治家たちが民衆から石を投げられている・・・。しかし,しばらくすると彼らは続々と比例で復活し始めた。結果として,自民党の当選議員たちの顔ぶれが変わったという感じがしない。
与党議員の多くが,負けたのは「風」のせいだという。よくわからない力に吹き飛ばされたが,そんなものは長続きしない,いずれ変わる,というわけだ。一方,民主党側は,これは地殻変動だという。そう捉えている自民党議員も少数ながらいるのは救いだ。逆風のときこそ,自分の責任を問えというのが世阿弥-片平先生の教えである。
これが本当に歴史的瞬間であったどうかは,これから様子を見ないとわからない。新政権はマニフェストに盛られた公約を逐次実行するというより,最も重要なことを一つか二つ実現すれば十分歴史的といえる。多くの有権者は,それは官僚制度の改革だと思っているはずだ。もちろん,そのスケールは大きすぎて,とても想像がつかない。
戦後初めて起きた出来事なのだから,これまでの経験則が使えない。しかし,日本人は経験のないことをするという選択した。つまり,国自体のイノベーションをするのだと。これまでの自分の人生にないことは信じないと考えるか,これまでないことだからこそ新たに経験したいと考えるか。その間で揺らいでいる人は少なくないはずだ。
といっても,議会制民主主義の国で政権が交代するのは当たり前のことだ。当たり前のことが起きて,それを歴史的だというのは,本当は情けないことである。しかし,一度これを経験すれば,今度政権交代が起きたときに,歴史的だといって騒ぐことはなくなる。その意味で,この出来事は,日本における歴史的な瞬間なのである。
開票速報の序盤,与党の大物・有名議員が次々小選挙区で敗退していくのを見て,まるで「革命」が起きたような感じがした。これまで権勢を誇った政治家たちが民衆から石を投げられている・・・。しかし,しばらくすると彼らは続々と比例で復活し始めた。結果として,自民党の当選議員たちの顔ぶれが変わったという感じがしない。
与党議員の多くが,負けたのは「風」のせいだという。よくわからない力に吹き飛ばされたが,そんなものは長続きしない,いずれ変わる,というわけだ。一方,民主党側は,これは地殻変動だという。そう捉えている自民党議員も少数ながらいるのは救いだ。逆風のときこそ,自分の責任を問えというのが世阿弥-片平先生の教えである。
これが本当に歴史的瞬間であったどうかは,これから様子を見ないとわからない。新政権はマニフェストに盛られた公約を逐次実行するというより,最も重要なことを一つか二つ実現すれば十分歴史的といえる。多くの有権者は,それは官僚制度の改革だと思っているはずだ。もちろん,そのスケールは大きすぎて,とても想像がつかない。
戦後初めて起きた出来事なのだから,これまでの経験則が使えない。しかし,日本人は経験のないことをするという選択した。つまり,国自体のイノベーションをするのだと。これまでの自分の人生にないことは信じないと考えるか,これまでないことだからこそ新たに経験したいと考えるか。その間で揺らいでいる人は少なくないはずだ。