メディア環境が大きく変るなか、広告におけるメディアプランニングも進化し続けている。本書は、元々は ADK の社内向けの教科書を改訂するプロジェクトから始まったが、社外にも公開しようということになったという。この意思決定は、私のような大学教員にとって大変ありがたいことだ。
本書ではメディアプランを7段階で構築することが提唱される。目標設定から始まり、予算設定、カテゴリー定義と競合分析、コンセプトとターゲットの確認、エリア戦略の確認、季節性の確認、そして POE ・・・これは、例の Paid Media - Owned Media - Earned Media のトリアーデを指す。
最後に登場する、 Earned Media(ソーシャルメディアや PR の対象となるマスメディア)が重要性を増しているが、同時にプラニングの対象としにくい領域でもある。それに向け、ボトムアップなアプローチが必要だいうのが私の主張で、春に刊行予定の著書で述べている(と宣伝を織り込むw)。
本書に目を通しながら、へぇー最近ではそういう言い方をするんだ、と驚かされることが何度かあった。たとえば、個人視聴率ベースの GRP を TARP と呼んでいるが、私が広告業界にいた頃は「個人GRP」と呼んでいた。本書に注釈がないのは、それがあまりにポピュラーだからか・・・。
後半では、メディアプラニングのための調査が紹介される。ADK 独自の調査に加え、インテージ、野村総合研究所、ビデオリサーチのさまざまな調査が紹介されている。業界のたゆまぬ進化を思い知らされる。もちろん、ここに書かれていな重要なデータが、他にもあるに違いない。
本書は、現在、広告のメディアプランニングがどこまで到達しているかを、コンパクトにまとめた好著である。本書の帯には「メディアプラニングの99%がここにある。」と書かれている。この分野に詳しい人々は、残りの1%が何であるかを、読後に考えてみてもいいだろう。
ご恵贈いただき感謝いたします。
本書ではメディアプランを7段階で構築することが提唱される。目標設定から始まり、予算設定、カテゴリー定義と競合分析、コンセプトとターゲットの確認、エリア戦略の確認、季節性の確認、そして POE ・・・これは、例の Paid Media - Owned Media - Earned Media のトリアーデを指す。
最後に登場する、 Earned Media(ソーシャルメディアや PR の対象となるマスメディア)が重要性を増しているが、同時にプラニングの対象としにくい領域でもある。それに向け、ボトムアップなアプローチが必要だいうのが私の主張で、春に刊行予定の著書で述べている(と宣伝を織り込むw)。
本書に目を通しながら、へぇー最近ではそういう言い方をするんだ、と驚かされることが何度かあった。たとえば、個人視聴率ベースの GRP を TARP と呼んでいるが、私が広告業界にいた頃は「個人GRP」と呼んでいた。本書に注釈がないのは、それがあまりにポピュラーだからか・・・。
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後半では、メディアプラニングのための調査が紹介される。ADK 独自の調査に加え、インテージ、野村総合研究所、ビデオリサーチのさまざまな調査が紹介されている。業界のたゆまぬ進化を思い知らされる。もちろん、ここに書かれていな重要なデータが、他にもあるに違いない。
本書は、現在、広告のメディアプランニングがどこまで到達しているかを、コンパクトにまとめた好著である。本書の帯には「メディアプラニングの99%がここにある。」と書かれている。この分野に詳しい人々は、残りの1%が何であるかを、読後に考えてみてもいいだろう。
ご恵贈いただき感謝いたします。
「TARP」と言う言葉、確かに昔は使っていませんでした(そもそも昔は「個人視聴率」を重視するという発想すらなかった)。でも今はみんながフツーに使っている感じです。メディアプランをきちんとやるのは外資系のお客さまに多いことが関係しているのかもしれません。
一応注釈もあるのですが、ちゃんと説明した方がよかったですね…