九州場所の関取たちのご馳走はアラ鍋。このアラとはクエのことだが、クエは言わずと知れた超高級魚。主に関西の高級料亭で消費され、なかなか関東の庶民の口には入らない。九州場所を前に、クアトロにクエが入荷。深海魚らしい上目遣いに口元はぎゅっと結んでいる。立会前の力士のような形相の魚だ。鍋では、フグ以上に旨いと評されるが、その白身の刺身も上品で旨い。差し身が良い白身となると力士も喜ぶのだろうか。“火と月の間に”の日本酒を燗につけ、このクエを味わうのも美食の秋ならでは。はっけよい、今日のクアトロ場所は、火と月とクエの間にいかがだろう。
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