愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

津市白山町 成願寺(じょうがんじ)山門石仏

2011年12月12日 | 石仏:三重

三重県津市白山町は伊賀盆地の南端地域の名張市から国道165号線で青山高原を越え、伊勢地域に入って最初に出会う町です。

青山峠を下り上村集会所脇の辻を左折、「初瀬街道」とも呼ばれる伊勢街道青越え道の旧街道に入ると右手、こんな田舎町にしては似つかわしくないほど立派な寺院が見える。

この寺は、この地域出身の「天台宗真盛派」の宗祖「真盛上人」が開山創建されたと伝えられ、同宗の中本山だそうです。

街道左手小川に掛かる朱塗りの橋を渡り山門に近づくと、両袖部分に大きな石仏が見えてびっくり・・・、本来は仁王像でも置くのになあ??

向かって右手には地蔵立像、その丈凡そ2mばかりだろうか?

右手錫杖、左手宝珠の定型地蔵、しかし火災にでも遭ったのか??赤茶く焼け爛れた様な痕が残り、目許はすっかり剥離、巨像も胸元で断裂したのか?補修されている。

左光背には永正十年(1513)の銘があり室町中期の造立、しかし全く何処を探しても無名です。

向かって左袖にはこれも同じく造高2mにも及ぶ不動明王石仏。

火炎光背を背負って通常型の不動明王像ですが顔付が何処と無くアンバランス、どう見ても憤怒相には見えません。

こちらはその銘から享保二十年(乙卯)1735年の造立。

この寺は天正12年(1584)兵火により焼失、寛永16年(1639)に復興されたと成っており、この地蔵は何とか難を逃れ、方や不動石仏は復興後再顕されたものだろうか??

元はどんな姿で並んでいたのだろう??それにしても地蔵と不動、それも石仏の迎えてくれる山門は珍しい。

撮影2011.2.26



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