地蔵寺は石棺銀座の平荘町の一画、県道65号線と県道79号線が交わる西山交差点から南へ2km弱、加古川に架かる池尻橋近、本村集落の東脇、丘陵裾の斜面にこの地に在って珍しく石造仁王の立つ地蔵寺が有る。
石段を上り山門を潜ると境内のすぐ左側に二基の石棺仏が迎えてくれる。
向かって右側に建つのは石棺の側石を利用した二重光背の中に立つ地蔵菩薩を刻んでいる。
これだけなら珍しくも無いが裏に廻れば胎蔵界大日如来の種子である「ア」の種字が薬研彫りされている。
下部には弘安四年(1281)四月廿日と刻まれており鎌倉初期の造立。
現在表に成ってる地蔵立像はそれより何年かあとに刻まれたようで本来奈良こちらは裏側になるのかな??
一方向かって左手には家形石棺蓋石の内側を利用して、上方二段には三体づつの六地蔵、下段の二体は被供養者の男女であろうといわれて居て加古川市の文化財に指定されている。
地蔵立像の石棺仏とよく似た彫りや同様の二重光背から同じ頃の造立と考えられて居るようです。
撮影2008.9.13