殆ど紹介されることの無い磨崖石仏さん。
京都笠置町から奈良市須川町へ抜ける県道33号線沿いに有って地元民は車で利用するが観光客などは滅多に歩かないので気付かないかも・・・。
勿論何の案内板も無く手向けられた花や香も新しくなく、いつのものやら解らない。
京都府側の笠置町から入っていくといつの間にやら通り過ぎて全く気付くことは無い。
此処は奈良県と京都府との境界線近く、奈良県側に有る奈良市下狭川町の最北端、もう直ぐそこは京都府笠置町。
大柳生、須川方面から来ると下狭川の集落が途切れ右手ゴルフ場に続く新道に出遭うがその先直ぐの前方左手正面にこの磨崖石仏と傍らの小石仏が見える。
此処から先道路が急に狭くなる突起の部分にこの石仏さんが鎮座しているので、いやがおうでもそれと気付いてしまうはず。
それまで2車線だった道路にせり出した岩にそれぞれ異なった彫り窪みを造り阿弥陀如来、地蔵菩薩、地蔵菩薩の三体仏を刻み出しているというが・・・
造高約30cmと小さく、天文八年(1539)の銘が在り室町期の様式化された素朴な造りです。
一見すると向かって右端が阿弥陀のように見えるんですがね???
磨崖にもたれかける素朴な地蔵さん。
傍らにもやっぱり地蔵さん。
前回見逃していた傍らの斜面に、突き出した岩へ彫り刻まれた六体地蔵さん。
長方形に彫り沈められた中に像高約40cmばかりの地蔵立像・・・
すっかり乾いた地衣類が覆っていて像様も定かではない。
しかし、こんな素朴な旧街道の磨崖さんは、なんとも僕の心を癒してくれる存在です。
撮影2006.9.16/2011.4.17