愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

平群町久安寺 滝ノ上薬師石仏

2011年03月02日 | 石仏:奈良

奈良県と大阪を隔てる生駒山系の南端近く河内の八尾市と境を接する平群町(へぐりちょう)九安寺集落が山肌にへばり付く様に軒を並べている。

国道168線を生駒市方面から南下してくると平群町と生駒市の境界辺りに古刹千光寺へ至る道路があり、生駒山系を縦断するフラワーロードと呼ばれる新しい道路につながっている。

フラワーロードと呼ばれているように付近は生花の集中産地で付付近には、それを思わすビニールハウスが建ち並び眼下に生駒谷の街並みを望む風光明媚な道路でも有る。

あの信貴山朝護孫子寺近くまで走ると右手に九安寺集落へ入る枝道がある、ここにはそれとわかる看板が有るので気をつけていれば解る。

道なりに進んで行くと斜面に建ち並ぶ高度差の激しい集落に入り、車の離合も困難な程の集落内を進むと右手高台、石段に続く小さなお堂が見える。

お堂の正面は閉ざされて居るものの自由に開けられ、この薬師石仏さんに会うことが出来る。

約、身の丈程の自然石に鑿跡の残る舟形後背を彫り凹め、左手に薬壺を持つ野趣豊かながら堂々とした体躯の薬師如来坐像石仏が刻まれて居る。

像高約1.2m、室町期の造立?肉薄ながら劣化摩耗も少なく、地方色豊かな微笑むその顔容には癒されるものがある。

鄙びた山中の集落でこんな見事な薬師石仏さんに会えるとは思いもしなかった。

此処はその昔河内から大和に通じる立石越えと呼ばれる間道が通じていたとか・・・。

撮影2008.3.8



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