旧道沿い、杉の古木に抱かれる様に、祀られて居る磨崖の石仏。
三重県名張市、上小波田から下比奈知への棚田と山裾を行く旧道沿い・・・・、現在この奥にはゴルフ場が有り通行不能になって居ますが。
一昔前の田舎を彷彿とさせる荒壁野小屋脇、杉の古木に挟まれた小さな祠の中に磨崖仏が祀られています。
磨崖仏は斜面から崩れ落ちたかの様な格好で斜面途中に留まり、2~3個の石塊に分かれて居ます。
手前正面には錫杖を掲げた稚拙な地蔵立像。
右側面、その足元と思しき場所には三体の石仏が確認できる。
割れた岩陰から覗くように地中に半身を隠した合掌地蔵。
側面二体の石仏は上に合掌地蔵立像、下に半身土中に埋もれた定形地蔵。
元々が、どういう形で何体有ったのかは想像するのも困難ですが、像容から江戸中期の造立だと思われます。
撮影2012.5.4