奈良市大平尾町、旧小学校校庭片隅に置かれた阿弥陀如来板碑
前回紹介の「上ん堂」への岐れ道、振り返ると深い山の中にポツポツ民家が見える。
ここは大平尾町下出、辻にある八柱神社境内に旧小学校が有り、その境内と共有の校庭片隅に・・・・
みすぼらしくも、旧小学校時代の古い網フェンスを利用した囲いの中で、囚われの身と成っている。
高さ約1.2m、花崗岩山型板碑、正面に縦長枡形を浅く彫り沈め、上部には阿弥陀如来を中肉彫りで刻み出す。
上部に刻まれた阿弥陀坐像は像高25cm、室町後期の特徴ある蓮座に坐し、頭部に円形頭光背を負う。
蓮座に結跏趺坐した像容は小さいながら、特にその尊顔は童顔でなかなかの出来。
永禄13年(1570)の銘が確認され、室町末期の造立。
撮影2011.4.17