近鉄大阪線赤目口駅近くの丈六寺にある一石六体地蔵石仏。
寺伝に拠ると、大宝二年(702)に妙光比丘により開創され、室生寺が宝亀年間(770~781年)に開かれて以降、室生寺への四大門が設置され、その内の北門にあたる丈六寺は、平安時代に七堂伽藍を備え、室町時代まで大いに栄え続いたといわれています。
現在「真言宗東寺派」を名乗る古刹丈六寺にも、この辺りでは当たり前の様に見られる一石六体地蔵が有る。
頂部が弧を描いた様な板石に唐破風様の枠を付け、本堂脇の椿の根元に安置されている。
枠内に刻み出された六体地蔵は像高約35cm、こけしを一列に並べた様な素朴さ・・・・、名古刹でも庶民信仰のこんな石仏を見られるのが嬉しい。
一方、丈六寺と云えば、奈良時代の高僧「良弁」の供養塔と伝えられる五輪塔が有る事で知られて居る
元々、良弁の供養塔としては年代もかけ離れすぎては居るものの、名張市の文化財指定で鎌倉時代後期 正応四年(1291)年の銘を持つ。
高さ234cm、火・水輪部に欠損はあるものの、この地域では珍らしい優品で有る事に違い無い。
撮影2012.1.7