三多気の桜は、周りの鄙びた風情景観と共に国指定名勝「 さくら名所100選」に認定された桜の名所・・・・その一番の引き立て役がこの茅葺き民家。
集落入口辺りから伸びる修験道の古刹、「真福院(しんぷくいん)」への長い登り参道が山桜の桜並木に成って居る。
そんな参道上部、棚田に囲まれて茅葺民家が建ち、早苗の水鏡にその影を写している・・・・・・、桜の季節にはこの畦にカメラマンが列を成す。
この茅葺き民家は7~8年前、桜の季節にも撮影したが、観光客が多過ぎ撮影ポイントもままならなかった。
ここを訪れたのはこれが三度目、この鄙びた山里の景観は何度訪れても飽きる事は無い。
ここは標高約500m、この地を訪れた三度目の初夏、ちょうど屋根の葺き替えが始まったばかり・・・・・
聴いたところ職人さんは京都から来ているのだという・・・・なんの縁かは知りませんが遠いところをご苦労様です。
この民家は山村農家、「田中家住宅 」として津市の登録文化財に成って居る。
山村農家の小さな入母屋葺き降ろし屋根・・・・・、観光客の途絶えた縁側に写真を並べて見せてくれた。
この山村にも始めて来た7~8年前には確かもう2~3軒の茅葺き民家が有ったはず。
しかし残ったのはこの茅葺き屋根だけ、後は覆い屋根が懸けられたり、更地に成っていたり・・・・、こんな山村に有っても懷かしい景観はどんどん失われて行く。
撮影2013.5.3