愛しきものたち

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右京区嵯峨 清凉寺二面石仏(弥勒宝塔石仏)

2014年01月03日 | 石仏:京都

ずっと以前、2008年にもUPした事の有る嵯峨釈迦堂「清凉寺」に立つ、珍しくも独特な二面石仏。

清涼寺は観光地嵯峨野の中心部、嵐山の渡月橋から北に向かって真っ直ぐ伸びる道路の突き当たり、道路の真正面に釈迦堂と呼ばれる清凉寺の大山門がそびえている。

清凉寺は平安中期、宋より帰朝した然(ちょうねん)上人が開闢、後その高弟が開山したという名古刹・・・・、広い境内には由緒深い建物が建ち並ぶ。

石仏は駐車場より境内に入って直ぐ、一切経堂と通路の狭間、木立の植え込みの中、正面を西向きに立って居る。

駐車場、東側から見ると御覧の通りの宝塔が刻まれて居る。

 

二面石仏は弥勒宝塔石仏呼ばれ、自然石の基壇の上、複弁反花座に立つ高さ2.1m。

西側正面の石仏は大きな天蓋の下、蓮華座に座す、右手胸前で施無畏印、左手は膝先で蝕地印を示す弥勒仏を半肉彫りで刻み出して居る。

 

宝塔は背面を一杯に使い、塔高約2m・・・

塔身の扉は開かれ、中に併坐する小さな釈迦如来と多宝如来が刻まれて居る・・・とは言え、殆ど何が何やら状態ですが。

全体像容から鎌倉前期の造立だと言われて居る。 

撮影2012.8.25