愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

秋田県湯沢市岩崎 緑町の鹿島さま

2012年11月01日 | 勧請縄:山の神:野神:人形道祖神

秋田人形道祖神の中でも最大クラスの藁人形です。

人形道祖神は大別すると昨日紹介の「鍾馗様」、それと今日紹介の「鹿島様」それに小型の「お人形様」などと呼ばれるもの等、細かく分類するとまだまだ多く有りそうですが・・・、その役割には大差なく畿内で僕が慣れ親しんでいる「勧請縄」に相等しいものです。

この鹿島様の有る湯沢市や横手市近郊には人形道祖神が集中して多いようですが、ここ湯沢市岩崎にはこれを含めて三体の鹿島様が造られ祀られて居る。

これはその中でも一番目に付くところに有り、容易く見つけられた。

まるで「男鹿のなまはげ」を思い起こすような怖い面をつけ湯沢市岩崎小学校入口の国道13号線脇にその異様な姿で立ち尽くしています。

高さ4mにも及ぶ荒野の野武士然としたその風貌、今にも「のっしのっし」と歩きだしそうなほどの迫力です。

それにしても腰の刀が小さく、地面の着いた「イチモツ」は見事に巨大です。

それは大和の勧請縄に多く吊り下げられる♂飾りと同じ意味を持つのだろう。

高台から町内を見下ろすように立ち尽くす鹿島様は怖くもあり、また愛着もあり、地域の守り神として相応しく見える。

藁人形ながら見事な出来栄えです。

撮影2012.9.18