愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

大東市 称迎寺(しょうこうじ)十三仏板碑

2012年11月12日 | 石仏:大阪

生駒山系地域に集中して見られる十三仏板碑の一つです。

今は第二阪奈道路が生駒山の下をトンネルで潜りぬけすっかり交通量の減少した府道8号線の阪奈道路、大阪大東市より山肌をジグザグに登り、前方が開け道路も広くなった辺りが称迎寺のある龍間地区。

生駒の山間に開けた龍間は「落ちてきた龍」の民話が伝わる旧い歴史を秘めた山間集落ですが、現在では開発の手が伸び、幹線道を走っている分には全く辺境感はない。

称迎寺は元、阪奈道路挟んで東側に在ったが、現在道路の西側、一番奈良寄りの集落外れに新しく再建され、移転している。

この一石十三仏板碑は幅74cm 高さ142cmの舟型石に一体約20cm足らずの坐像を十三仏形の3列四段に並べ上段に一体、頂部に天蓋を配している。

風化磨耗もひどくなく、像容も良く整っている。

戦国期の終末、江戸期始まりの「慶長十一年二月十一日」(1606)の造立・・・・

「逆修講爾十五人敬白」の文字が庶民の苦しみを感じさせます。

唯一、大東市の文化財に指定された美しい十三仏板碑石仏です。

撮影2011.2.5