愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

平群町平等寺 辻堂地蔵石仏

2012年03月24日 | 石仏:奈良

平群の旧村、平等寺集落、西入口辻堂に立つ地蔵石仏です。

平群町は生駒山系と矢田丘陵に挟まれ、大和川の支流滝田川 (たったがわ)沿いに開けた歴史深い里山地域ですが、最近は宅地開発も激しく新旧入り混じった町です。

そんな中、旧い集落の景観を良く残した平等寺集落はあの法隆寺と矢田丘陵のなだらかな山を挟んで西側の山裾に位置しています。

蔽い屋根だけの辻堂に立つ石仏は総高162cm、舟形光背を背負い、右手に錫杖を持つ定形の地蔵菩薩立像。

光背頂部には月輪内に「カ」の種字を配し、像高110cmの中肉彫。

像容は良くまとまり、穏やかな童顔ながら眼光には鋭いものがある。

天文二十四年(1555)七月十五日、室町後期の像立 。

この直ぐ近く隣村の椿井集落には鎌倉中期の「椿井(つばい)線刻如来笠石仏」も有る。

撮影2006.8.27