南山城、旧加茂町木津川畔の小高い丘に有る岡崎集落、そんな共同墓地にある石仏さんです。
現在木津川市の一部分になっている旧加茂町は石仏の里として良く知れ渡っているが、岡崎集落の有る 瓶原(みかのはら)地区は、また往古、恭仁京(くにきょう)と言う短命ながらも我が国の中心地で裳あった土地柄。
万葉集に残る「みかの原わきて流るる泉川いつ見きとてか恋しかるらん」は余りにも有名でこの地域を訪れる歴史ファンも多い。
国道163で木津川を遡り恭仁京跡を過ぎた辺りで右手木津川方面へ左折すると右手目の前に見える小高い丘が岡崎の集落。
丘の頂上辺りに公民館と共同墓地があり、地蔵堂の中にこの石龕仏が祀られています。
床に足元や基台は隠れていますが、この手の箱型石龕仏としては中々立派なもので、総高約1m以上もあろうか・・・。
笠石も良く残り風化磨耗も少なく、像容も優れ南北朝頃の造立だと考えられています。
少し笑みのこぼれる顔つきがなんとも印象的な石仏さんです。
傍らのコンクリートブロックの祠には室町期の造立だと思われるこんな地蔵さんも・・・・
こちら風化磨耗激しくツンツルテン、涎掛けを外すとあの白っぽい虫の卵が一杯で気持ちが悪い。
撮影2006.9.18