愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

橿原市太田市(おだいち)町 天満神社の勧請縄 

2012年03月18日 | 勧請縄:山の神:野神:人形道祖神

見事な無患子(ムクロジ)と椋(ムク)の勧請木に長く掛け渡された勧請縄です。

奈良、国中(くんなか)平野の南東寄り、橿原市の太田市(おだいち)町は大和川の支流寺川そのまた支流の鏡川(かがり)川が集落の東側を流れる田畑の中に有る小さな集落です。

集落の北端に村の鎮守、天満神社がすっかり木立の少なく成ってしまったような、がら~んとした明るい境内に建って居ます。

石段の奥、境内入り口に勧請縄は掛け渡され、石の鳥居はその奥にある。

道路を挟んだ向こうの空き地にも同じような椋の木が有るのがどうも気に掛かる・・・、昔は道路を挟んであの椋の木との間に掛け渡されていたのではないだろうか??

掛け渡された太縄は約10m以上も有ろうか?中央には妙な形の二つの飾り勧請が吊り下げられている。

大和地域では良く見かける類で藁房は見たとおり♂のシンボル、傍らの小枝の塊は♀のシンボル。

見事なタマタマとモジャモジャの女性自身・・・・実にあっけらかんと白昼堂々ぶら下がっています。

命の再生と五穀豊穣を何よりも願う農民の心が今に伝わる素朴な庶民信仰なのだろう。

撮影2012.2.26