談山神社西門跡から山手に入る林道が伸びていて 今井谷まで通じている。
西口の小さな集落を越え昼なお暗いような林道をしばらく進むと右側山手に簡素な祠があり、左手谷側に粗末な不動尊への入り口看板が立っている。
獣道のような踏み分け道を少し下ると小さな谷が有り、水源かと思われる奥まった岩壁にこの不動明王が刻みこまれている。
高さ約2mばかしの岩壁表面に火焔光背を彫窪め像高130cm足らずの不動明王を半肉彫で刻み出す。
しかしこの顔どう見ても漫画チック、怖い顔に刻んだつもりだろうが??睨まれているんだろうが全く怖くない。
彫は緻密で、ちょっと装飾過剰・・・・、そのせいか全体のバランスが崩れてしまって睨みつける顔に迫力がなく、やっぱりどこか滑稽・・・・。
延文三年(1358)南北朝期の記銘あり。
こんな不便な所でも信仰篤く供え物、はたまた掃除道具まで置かれていた。
撮影2008.3.2