Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

待降節の断食と猶予

2006-12-20 | 
クリスマス市で魚を売っている。確かに、謝肉祭が始まる11月11日11時11分から新年のエピファニーまでの間が断食週間である事から来ているようである。断食と云えば魚である。

フェリエンログのBUBUさんは、丸焼きの魚を報告している。フランクフルトの屋台は、揚げたやはり丸ごとの魚であった。

謝肉祭の最後に訪れる復活祭の四旬節の断食に比べると、待降節における断食はあまり取り上げられることがない。それは、どうも週末の断食の停止の影響かもしれない。

しかし、クリスマスケーキの風習を考えると、若しくは待降節の毎週末のご馳走を考えると、その断食は影絵のように浮き彫りになる。特にクリスマスに纏わるケーキ類は、現在でもカトリック圏でイヴの晩餐や当日の朝食にケーキ類を食べる習慣があることで、その意味が良く示されている。

ドイツにおいても様々な種類のこの時期特有のケーキ類があることは良く知られている。何もシュトレーンと呼ばれるようなドレスデン地方のローカルな風習ではない。

上の写真に高く聳えるのは、神聖ローマ帝国の選定戴冠式の行われたドームである。モーツァルトも商売にあやかろうと戴冠式潜入を試みる。先日はミサが開かれており、何時ものようにそこのオルガンの重低音が静かに空気を変調していた。この塔にアルプスの少女ハイジが健気にも故郷を望もうとして登った。下の写真は、焼きマロンの夜店。
追記:クリスマスイヴには魚を食べる風習も少なくない様である。

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9 コメント

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Unknown (satomin)
2006-12-21 04:54:45
>ドイツにおいても様々な種類のこの時期特有のケーキ類があることは。。。
 シュトレーンしか知りませんでした。^^;
 
>焼きマロニエ
 マロニエの実、食べられた事ありますか?
 どんな味なんでしょう興味があります。^^
  
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天津甘栗に近い (pfaelzerwein)
2006-12-21 06:41:50
シュトレーンは、比較的有名ですがローカルの物で一般的では無いです。

焼き栗は、天津甘栗に近いですが、べとべとと手が汚れないです。ワインに合います。そちらも有名ですね。マロニエはフランス語ですから。
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またまた、お恥ずかしい (satomin)
2006-12-21 17:18:22
マロン・ショウの事だったのですね。^^;
それなら食べた事あります。
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食用マロンは日本の栗 との混血 (pfaelzerwein)
2006-12-21 17:54:03

マロニエと書いたのが間違いでした。マロンと訂正しておきます。

Castanea sativaが食用で、

Aesculusは、薬用となる食せない方です。

現在の食用マロンは日本の栗とのハイブリッドが1970年以降欧州で植えられたもののようです。
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クリスマスの魚 (MOMO)
2006-12-22 22:52:53
魚といえば、日本人なら海の魚を食べることを想像しますが、内陸部のドイツやオーストリアなどでは、クリスマスの魚といえば、鯉ですよね・・・
黒くて大きい泥臭そうな鯉。
MOMOは食べたことありません。食べたいか?う~ん・・・誰か、おいしいよ!!!と太鼓判を押してくれるのならば、トライしてもいいかな~。
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鱗が飛び散り二度とタイルから (pfaelzerwein)
2006-12-23 17:58:29
鯉こくは冬の風物として日本でも有名でしすが、地方によってはそれほど一般的ではないようです。子供の頃鯉と泳いでいた者としてはあまり食指は動きません。

価格も廉く、料理法も限られているので、良いと思うのですが、どうしても赤ワインで料理をしたくなります。基本は香味野菜の味ではないでしょうか?

鱗が残っていると食べ難いのでそれを掃除するとなると、飛び散り二度とタイルから剥がれてくれない恐怖感があります。

それを圧してまで食べたいと言う衝動の湧く経験が、残念ながらありません。
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リンクをありがとうございます (BUBU)
2006-12-24 06:03:21
Pfaelzerweinさん、リンクをありがとうございました。飲み会続きで毎晩ヘロヘロだったので、まとめ読みしています(^^;)
おかげさまで、屋台で魚→断食という関係を知ることができました。
明日からドレスデンへ行ってきますが、マルクトが終わってしまったのが残念です。
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魚と婬欲 (ヘルメス)
2006-12-25 01:45:31
とても興味深い記事です。現在のドイツでもちゃんと禁欲文化が受け継がれているとは興味深いです。私がドイツ旅行に行った時の印象からは、人々が道で歩きながらお酒を飲んでいたので、想像がつきませんでした。だから、私も、「旅の恥は掻き捨て」というように、ドゥッセルドルフの町で、道端で酒を飲んで、アメリカ人の女友達らと大騒ぎしたのを覚えています。そして、路上裏でセックスしている男女に遭遇して、度肝を抜かされたのを覚えています。
「これがかつてゲシュタポが支配していた国か!これが本当にプロテスタント文化発祥の地か!」
という衝撃が全身を駆け抜けました。あの時は、メイデーシーズンでした。

アメリカでは道端で酒を飲むと、大変なお仕置きが待っています。積み上げてきたキャリアさえ水の泡になってしまうおそれがあります。なにしろ、連邦憲法の第19条が禁酒条項がありましたから。禁酒条項が憲法修正で削除されても、南部などの州では独自に禁酒法を設けていました。今でも、そのピューリタン倫理の圧力がいたるところで感じられます。ブッシュ現大統領も飲酒運転の逮捕歴があるくらいですから。お酒に関しては大統領になる人物でさえ、こっぴごくやられてしまう社会なのです。

ドイツで断食と言えば魚とは知りませんでした。日本人にとっては日本食自体がもともとペスコ・ヴェジタリアンだったので、あまりピンと来ないですが。魚は肉食の内に入らないというのは面白いと思いました。そういえばアルビジョワ派も肉食を禁止していましたが、魚は生殖で発生しないと思っていたために、魚食は認めていましたね。それと同じで、現在のドイツ人も魚市シーズンでは生殖を避けようとするのでしょうか。つまり肉は生殖セックス、魚は婬欲セックスとしての記号なのでしょうか。

しかし、アルビジョワ派は、子作りのセックスは否定しましたが、それを伴わないセックスは認めていました。つまり、少子化を目指すことは、逆にセックスが開放的になるという理が存在するのか、興味津々です。禁欲が裏目に出た事例としても面白いと思います。また、丙の午のように、クリスマスシーズンに受精した赤ちゃんの出生率が極端に低くなるのでしょうか。だから、魚がもっとも消費される時期のドイツ人の性交率も興味があります。つまり、魚消費量とセックス率は比例するのかということです。よって、
「クリスマスシーズンになるとドイツ人のセックス回数は多くなる?」
という素朴な疑問を提示するに至りました。
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菜食主義 (pfaelzerwein)
2006-12-25 03:32:32
南フランスのお話は改めてとしまして、デュッセルドルフの路上性行為は初めて聞きました。近くのマンハイムなどは米軍基地などもあったので、今でもそういう場所はライン川沿いの波止場にあるようですが、ディスコでもそれは考え難いですね。

現代の菜食主義には幾つかあって、ここでも何度か話題にしています。

http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/c9b8930620cbb1715be8b9cd9652ad73

http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/f49c9adc8f41f62dac858ba25d3ecb2a

http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/c41376ae35a4949a87cd374822a951bc

http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/56f5b97aaf2640449f0d1b514636c91f

http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/b27d3397ee8458cc532f6ea3c7f33f7f

http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/7735d42826106b80cce8b63d8179d5f7

最も多いのが、女医さんの卵に云わせると特に女子の思春期症候群となりますが、私の周りにもお母さんもいれば、未婚の中年もいます。男性も少なくは無いです。少なくとも力仕事の労働者以外で牛肉や毎日肉を貪り付く層は少数派です。

宗教性も新旧両派ともそれほど変わらない事から、宗教性は否定されます。しかし、伝統的に肉を食べない日が定まっているのも事実です。それは、現在では「米国人のように肥満」にならないための健康法と考えられています。

飲酒は大分大らかで、BMWのミュンヘンの工場の昼食や路上でビールがラッパ飲みされるのは珍しくありません。酔っ払いに町で出会うことは滅多にありませんが。

北国の場合、季節感も忘れてはいけません。ただ、ドイツの場合は性的解放は、女性上位なので男性はタジタジしている傾向がありますね。この問題はまた扱わなければいけません。

クリスマスメールを今から米国数州に向けて書きます。
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