Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

遥かなるラ・マルセエーズ

2005-11-14 | 
フランスサッカーチームは、ドイツ大会前の最後の国際試合をドイツと引き分けた。後半を眠い目で流していただけなので、ジダンが出ていないのとバラックのパスとシュヴァインシュタイガーが上手く噛み合っていた事しか分からなかった。集会禁止令の出ているパリで国際試合をするからには、大変な警備体制だったろう。ジダンなども典型的な移民の成功者で、まさか夜間外出禁止ではないだろうが。

11月11日を以ってカーニヴァルの期間が始まった。今年は決定的瞬間を12日の正午に偶然にも捉える事が出来た。カーニヴァルの流れについては、詳しくは次の機会に譲る。何れにせよ、役所に突入して課税の放棄を市長に求める最も過激な行事である。

ここに、ユング・フロイト的な意味合いを解釈して頂くのも結構であるが、暴力とは所詮このようなものであろう。先日扱ったルターの革命、地方自治の共同体から非君主主義への移行を考えていくと、その政体には違いがあったとしても、フランス革命のような激しい暴力を避ける事が出来る歴史的必然を垣間見れる。反対に、ヴァイマール憲政からナチズムへと進んでいく過程に幾つもの重要な要素を挙げる事が出来る。

エリアス・カネッティーが「大衆と権力」で述べるように、硬直した無表情の仮面やその形態が変遷の最終到達点として、そこからは変遷していかない物として定義される時、ドイツに於けるこれらの祭りの形態が基底状態のような安定感を与えるのは注目に値する。それは、観念的に「在るべき状態」なのかもしれない。すると、鳥の烏帽子などを被ったカーニヴァル同好会出演のこの映像は我が町の文化レヴェルの高さを示すようで、顔が熱くなる。



参照:
高地の寒い冬を埋葬 [ 歴史・時事 ] / 2005-02-10
麻薬の陶酔と暴徒の扇動 [ 生活・暦 ] / 2005-11-02
偉大な統治者と大衆 [ 文化一般 ] / 2005-10-14
ヒロシマの生き残り [ 生活・暦 ] / 2005-08-06
ゆく河の流れは絶えずして [ 音 ] / 2005-08-01

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4 コメント

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カーニバル、始まりましたね。 (BUBU)
2005-11-14 08:16:16
おっ、サッカーのお話か、と思ったらフロイトを絡めながらカーニバルの話へ…さすがPfaelzerweinさん。

フランス戦は、外食先のレストランに併設されたバーで前半20分だけ見ましたが、フランスは今後も苦労しそうですね(^^;)
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なんですかね (pfaelzerwein)
2005-11-14 15:40:36
いや、もう少しまともに観ようかと思っていたのですが眠くて、ベッケンバウワーの感想も耳に入らずです。フランスも攻め切れないのは、なんですかね。



ドイツはイタリアとまだチャンスがありますが。



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Unknown (tamayam)
2005-11-14 20:10:11
Ladenburgの誤りを直してくださりありがとう

ございました。11月11日はカーニヴァルの始まりの日であるらしく、市電の中でも異形の

人を見かけました。詳しくは知らないのでぜひ教えてください。TB感謝します。
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ユネスコの世界遺産 (pfaelzerwein)
2005-11-15 04:55:07
ケルンは、マインツ以上にラインのカーニヴァルとしての歴史が最も古いようです。ですからキリスト教の影響を遡る無礼講が有名です。期間の設定についてははまた改めて。



ラーデンブルクは、ユネスコの世界遺産にもローマ遺跡として加わったので、知る人ぞ知る観光地として隠しておけないでしょう。ハイデルブルクと組み合わして、今後ドイツ観光の主力になると思います。



関連:

聖フランシスの壁画 [歴史・時事] / 2005-07-04

破壊された偶像 [文学・思想] / 2005-07-05

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