Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

縫合したゴムベルトで駆動

2016-06-10 | テクニック
CDプレーヤートレーのゴム設置である。先ずは準備として、破損した歯車の台の再接着に備えて、通常使っている万能とは異なる硬質プラスティック用強力瞬間接着剤を購入しておく。ヘンケル社のもので二つの接続材に分けれているので下準備がし易いだろう。この手の接着剤の特徴は合わせ目を隙間なく接合することで元通りのように結合するものなので、少量の接着剤を綺麗に塗布するのが結構難しい。その点二剤に分かれているとある程度余裕をもって仕事が出来る。二分間以上時間があるので、ステックで綺麗に塗布できるだろう。そして一番問題になるのが、通常ならばどちらの面に塗布していいかわからないものが、この接着剤では最初からどちらか一方だけに塗ればよいようになっているのが嬉しい。両接合部に塗布して、圧着すると、つけ過ぎないでも、接続面から食み出してくるのがこのタイプのシアノアクレート系の問題点である。

予定では短めのゴムベルトを掛けて駆動させたときに仮接合箇所が分解してしまわないだろうということで、再接合の必要性があるということだ。同時に歯車用にシリコングリースを塗布しないといけないと考えた。そこにも生産工程で塗布された白いものの痕跡が残っていたが、歯車から連なる肝心のレーザーヘッドを上下させるカムの部分を滑らかに動くようにしておかないとあまりにも負荷が大き過ぎるだろう。通常のグリースではなくてシリコンでなければいけないというのが味噌らしい。

通常のそれは以前に金物屋の店頭で見つけて購入してから重宝している。台所用のものではないが、レコードプレーヤーのターンテーブルの軸受けには欠かせない。そこで気がついたのは絶えず問題となっているLP再生時のモーター音であるが、これもいづれ分解オバーホールする前に機械油を挿してみなければいけないと感じた。グリースを誤魔化しで使っていたが、外に出ているシャフトの指し口ならそれでもかまわないかもしれないが、グリースの粘着力もあまり良くないので、これを綺麗に拭ってから仮の機械油を塗布しておく。効果がありそうならば次回にはもう一つ粘度の適当そうなものを準備しておかなけれないけないだろう。この辺りを早朝に走りながら考えていた。

さて発注していたベルトが届いた。そして開けて長さなどを調べると全く長さが違っていた。直径とは書いていないのでてっきり長さだと思っていたが計るとどうも直径のことらしかった。つまり欲しかったものの倍以上の長さがある。そこで先ずは予定通りに分解して、ベルトを掛けるようにしてから、太さなどは太めで使い易いことが分かった。そこで必要な長さだけ切ってみる。直径40㎜である。そしてテープ編集のように切れ目を入れて瞬間接着剤で縫合してみる。試しに起動させてみる必要があったからだ。流石瞬間接着剤三分も経たないうちに完全に重合した ― 大は小を兼ねるでこうした場所ならば縫合したゴムでも結構使えることが分かった。そして組み立て直して、電源を入れると予想以上にうまく動いてくれた。但し作動音などが大きいのでシリコングリースで滑らかにする必要は確認した。

そしてUSB-DACにトスリンクで繋ぐ。そして音を聞いてみる。レーザーヘッドもぺこぺこで埃を払った。但し駆動部はやり直すためにそれほど強く締め付けていない。それでも今まで知っていたこのプレーヤーの特徴的な音が出て驚く。なるほどハイビット処理されているだけにスタディオサウンドには近くなっているが、デノンのプレーヤーの音と違って、骨太の若干低音が強調された音が出るように感じた。実際に比較してみると、やはり空気感とかがデノンの方は出ていて、ソニーの方は平板になってしまっている。CDの読み取りの時の情報量が違うのだろう。

これで長いトスリンクを購入して、シリコングリースを塗布して、先ずは音の違いなどを比較しながら暫く使ってみて、三つ目の大きな歯車の乗っている台が折れなければそれでよい。兎に角、これで二年ぶりに荒ゴミが使えるようになって喜ばしい。このソニーの商品の使い勝手はリモコンでの音量調整など決して悪くはなく、デノンで批判されている早送りや早戻しなどの機能も優れているので、今後とも使いようはありそうだ。



参照:
幾つあっても邪魔にならない 2016-06-07 | 生活
最も人間工学的な考察 2006-04-24 | 雑感
コメント
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