橋本屋吉次郎電子日誌

YAMAHA SR400・マツダ デミオ・ツーリング・城廻りについて・その他

電気屋が電気屋をつぶし、自らもつぶれる

2010-03-26 | 思うに・・・
子どもの頃、我が家の家電製品はみな日立製でした。
近所の電気店が「日立のお店」で、すべてそこでまかなっていました。
購入する際は店頭にあるものから選ぶました。
せいぜい、日立のカタログを見せてもらい取り寄せるぐらいで他のメーカーとの比較もしなかったし、価格の比較もしませんでした。

故障したときはこのお店のおじさんが来て直してくれました。
台風でアンテナがずれた時も直してもらいました。
少々の無理は聞いてもらえました。
このアフターサービスがあったればこそ、近所のお店にしていました。
商品の価格だけがサービスではありませんでしたし、そこには売る買う以上のつきあいがありました。

時は流れて、大手の家電量販店がいくつも進出してきました。
体育館のような広い店内には豊富な商品が並べてあります。
大量仕入れした品は山積みされ、とても個人店では太刀打ちできないような安価で販売されています。  
故障しても販売店ではなく、メーカーのサービスセンターが対応するようになりました。
そうしていつのまにか、近所の「日立のお店」は無くなってしまいました。
同じような光景は今や日本中で見られると思います。
これを寂しく思うのは私だけではないと思うのですが、どうでしょうか?

最近ではまた少し様子が変わってきました。
価格.comで最安値をしらべて、クッリクするだけです。
東京の店であろうが北海道であろうが、翌日か翌々日には量販店よりも安く商品を手に入れることができます。

最近、大手家電量販店の経営が苦しいと聞きます。店じまいをしたニュースも流れてきます。

「他の店と比べ1円でも安いことが大事なのです。」
これは量販店に教わったことです。

「販売店によるアフターサービスは心配要りません。」
製造メーカーのサービスセンターに電話すればいいのです。
これも量販店に教わったことです。

金額だけではない大事なものがあったような気がしますが、それを否定したのは大手量販店です。
それにより自らの首を絞めるようになったのは因果応報ではないでしょうか?
(従業員の方には何の罪もありません)
大手の量販家電店は個人店をつぶしました。そして自らの首も絞めているのではないでしょうか?
コメント (16)
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