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パン屋√s(ルーツ)。

一人で営んでる「パン屋√s(ルーツ)」の日々。

パン焼いたり、つぶやいたり、パン焼いたり。

できることから。

2011-03-22 | 東日本大震災関連
震災の日から10日余り。
あれからずっと、24時間稼働の花巻空港へ着陸する飛行機やヘリコプターが何便も飛ぶ。
人や支援物資を乗せた自衛隊の飛行機や、今まで見たことのないような形や
大きさの飛行機やヘリコプターを見るたびに、被災地の方々や支援部隊への
方々に祈りに似た気持ちが湧く。

花巻市は停電が数日続いたくらいの被害だった。
パン屋としても在庫の材料でパンを焼けている。ありがたい事です。

パンの材料のうち、小麦粉はいつも隣町の製粉会社さんから県産南部小麦を配達してもらっている。
でも、この震災の燃料不足で、配達を見合わせているとのこと。

さて、どうするか・・。
2種類の南部小麦を使用しているのだが、そのうち1種類の南部小麦が
不足しそうなのだ。

・・・う~ん。じゃあ、製粉会社さんまで小麦粉を取りにいくしかないか。
でも、今はガソリンが買えないし、今うちにあるガソリンも滅多な事では使えない。
自転車で取りに行くとしても1袋が25kgなので自転車で運べる重さではない。

てなワケで登場したのがリヤカー。↓↓

ちょっと小ぶりで折り畳み式。
25kg(1袋の重さは25kg)の小麦粉なら十分運べる。

ということで隣町までリヤカーを引く。
途中で、「あ~、それ、便利でいいよね~」と数人のお年寄りから声をかけてもらった。
さらに、「釜石の家が津波で流された。今は石鳥谷の息子のところで生活しています。」という
ご婦人にも出会う。釜石に戻れる目途などないので、この先はずっと石鳥谷で暮らす、とおっしゃっる。
何と声をかければいいのか。
でも、これからは同じ石鳥谷町民だし、何か役に立てればいいなと無力ながらに思う。
こちらこそ宜しくお願いします。



↑↑リヤカーを引いている途中で見た光景。
新幹線が停止していた。
地震の瞬間からずっとここにこうしているのだろう。
地震の時にここで新幹線を降り、移動した人々も相当パニックだったろうと想像する。
いつかまた、前のように動き出せる日がくるといいと思う、時間がかかっても。


リヤカーの旅(隣町だが)は自分にとってかなりの収穫であった。
ほんっと、「人力のみ」で運べるリヤカーはスバラシイ。
エネルギー不足の心配もしなくていいし、一歩一歩、歩けば目的地に必ず着く。
ただ歩けばいい、歩きさえすれば。
そのことをリヤカーを引きながら実感した。

リヤカー、オススメです。
もう少し物流が落ち着いてきたら一家に一台、常備しておくといいですよ。

では、今週もひっそりと店を開けてお待ちしています。




コメント (16)
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